日本のスポーツブランド「アシックス(ASICS)」は10日10日の世界メンタルヘルスデーを前に、職場でデスクを離れ、身体を動かすことの重要性を訴えている。
アシックスの調査によると、デスクを離れ約15分身体を動かすことが、オフィスワーカーのメンタルヘルスにポジティブな影響があるという。
同社は世界の人々の日常的なデスクワークとメンタルヘルスの関係性についての調査「Desk Break Experiment」を実施。日本を含む世界中から主にデスクワークを行う80人のオフィスワーカーを対象に、1週目はデスクブレイクを取らず普段の業務を行い、運動習慣も制限。2週目は毎日約15分の身体を動かすデスクブレイクを取った。
その結果、デスクブレイクを取った場合、精神状態スコアが22.5%改善し、知覚ストレスは14.7%低下、生産性は33.2%向上、集中力も28.6%改善した。
加えて、リラックスのスコアは33.3%、穏やかさと回復力のスコアは28.6%向上した。
同社の他のグローバル調査では、デスクワークを2時間続けただけで私たちの精神状態は低下し始め、4時間後にはストレスレベルが大幅に上昇することが分かった。しかしこの「Desk Break Experiment」の結果によると、約15分の運動がその影響を逆転させることができるということになる。
同社は9月24日、YouTubeで世界に向けてキャンペーン動画を配信。動画では、イギリスの有名俳優ブライアン・コックス氏が「怖い」職場の上司を演じ、「オフィスで1番怖いのは、私ではなくこのデスクだ」と述べ、「これがメンタルヘルスによくない影響を与える可能性があると科学で証明された」「心のために、デスクから離れてとにかく動け」と視聴者に呼びかけた。
動画でコックス氏は、上半身はネクタイを締めたスーツ姿だが、下半身はハーフパンツにランニングシューズを履いており、これから運動するかのように見える。
2024年の世界メンタルヘルスデーの公式テーマは「今こそ職場環境でのメンタルヘルスを優先しよう」。アシックスは10月7日から11日までの5日間、イベントやSNSチャレンジなど、心身ともにポジティブになるコンテンツを提供する「Move your Mind Week」を開催するという。
厚生労働省の「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」でも、座りすぎを避けて少しでも多く体を動かすことが推奨されている。