今の時季、汗を拭いたり、おしぼりで使ったりと大活躍のタオル。ふと見ると、なんとなく黒ずんでくすんでいる、でも洗濯してもきれいにならないと思ったことはありませんか。
ウェザーニュースで「洗濯後のタオルの黒ずみ、気になったことある?」というアンケート調査を実施したところ、「ある」という回答が7割を占めました。
多くの人が悩みを抱えるタオルの黒ずみには、原因がいくつかあるそうです。原因と落とすテクニック、予防法などについて、内野株式会社広報の山本美歩さんに伺いました。
黒ずみの原因はさまざま
黒ずみといってもタオル全体にわたる場合と、部分的な場合で考えられる原因が異なるそうです。
「まず、全体が黒ずんでいる場合ですが、微粒子汚れの蓄積が考えられます。一緒に洗濯した衣類などから色素やホコリなどの微粒子が洗濯水に出て、それをタオルが吸収し、徐々に蓄積されていくのです。
また、交通量の多い道路やホコリが多い場所に干した場合も、微粒子が蓄積する原因になります」(山本さん)
柔軟剤の繰り返し使用も黒ずみの原因になることがあるそうです。
「柔軟剤は細かい汚れ物質や色素を引き付けやすい性質を持っているため、何度も繰り返し使用すると、タオルに細かい汚れや色素がついてしまうことがあります。
その他にも、節水型の洗濯機を適正に使用しないと、黒ずみが出る場合があります。一度に洗濯物を詰め込み過ぎたり、洗剤や柔軟剤の量や使い方が適正でないと、本来落ちるはずの汚れが落ちきれず、黒ずみとなって残ってしまうのです。
さらに、部分的な黒ずみ、タオルでよく使う部分、バスタオルの中央部やフェイスタオルの上下の端などが黒ずんで見える場合は、タオルのパイル部分以外の地の組織部分にカビが発生していると考えられます。
表面のパイル部分は比較的すぐ乾きますが、地の部分は乾くのに時間がかかるうえに汚れも残りやすいので、この湿気と汚れからカビが発生しやすくなるのです」(山本さん)
黒ずみの原因別対処法と予防法
【】タオルの黒ずみが落ちない場合はどのように対処すれば良いのでしょうか。予防法と共に教えてもらいました。
「黒ずみの原因によって対処法と予防法は異なります。ただ原因を問わず、最も重要なのは汚れやカビは蓄積させないことです。また原因によっては対処しきれないこともありますので、注意してください」(山本さん)
【微粒子による場合】
▼対処法
粉末の酸素系漂白剤を溶かした水に漬け置き。ただし、微細な汚れ物質が混ざっている場合は、水の中でタオルを強く揉んだりこすったりする必要あり。
▼予防法
多めの水で念入りに洗濯し、すすぎもしっかり行って汚れの蓄積を防ぐ。
【柔軟剤による場合】
▼対処法
微粒子汚れと同じ。
▼予防法
柔軟剤は毎回使うのではなく、肌触りが固くなってきたと感じてから必要な量だけ使う。
【洗濯機の不適切な使用による場合】
▼対処法
微粒子汚れと同じ。
▼予防法
洗濯物を詰め過ぎず、洗剤や柔軟剤の適正量を守る。節水型洗濯機の場合は、洗濯物をやや少なめにして、できるだけ念入りに洗えるコースを選択。
【カビによる場合】
▼対処法
早期であれば、粉末の酸素系漂白剤を溶かした水や湯に浸け置きするか、重曹などで煮洗いする。しかし、通常は塩素系漂白剤を使わないと取り除けないので、白い無地のタオルであれば塩素系漂白剤で真っ白な状態に戻すことができるが、色柄物の場合は塩素系は使えない。
▼予防法
汚れたまま、湿ったままで放置しない。使ったらすぐ洗うか乾燥させる。
汗をかきやすい今の時季には汗拭きタオルは欠かせません。お気に入りのタオルを黒ずませないためにも、こまめにケアしましょう。
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