コンビニチェーンのミニストップは9月20日、店舗に外国人に対する不適切な内容の張り紙が貼り出されたとして謝罪した。張り紙は撤去し、該当の店舗には指導を行ったと明らかにした。
問題の張り紙があったのは横浜市内にあるミニストップ店舗。レジのところに「外国人によるたばこの窃盗事件が発生した為、当面の間22時〜7時まで外国人のお客様へたばこの販売ができません」と日本語と英語で掲示されていた。
張り紙の写真がXに投稿され、ミニストップに抗議が殺到した。
【写真】コンビニ店内に掲示された張り紙
当該のミニストップを訪れた日本在住のアジア系アメリカ人がこの張り紙を見つけた。ショックを受け、友人に写真を送ったところ、友人が撮影者の了承を得たうえでXに投稿し、一気に注目されることになった。
Xに写真が投稿されると、Xユーザーから張り紙に対する批判が相次ぎ、投稿をみた人たちがミニストップ本社に抗議の電話やメールをした。
撮影者の友人がミニストップ本部の担当者と電話で話したところ、張り紙の内容について「不適切で、差別発言であった」と認めたという。
ミニストップはサイト上に「ミニストップ店舗における不適切な張り紙掲示についてのお詫び」を掲載し、張り紙について謝罪した。「加盟店や社員全員に対して、差別や人権に関する教育を徹底する」としている。
張り紙の内容について撮影者の友人は、ハフポスト日本版の取材に以下のように語った。
「当然のことですが、窃盗という犯罪については許されるべきことではありません。でも、仮に犯罪を犯した人が外国籍の方だとしても、それによって外国人には販売しないというのは明らかに人種差別であり、その対応は許されることだとは思えません。張り紙を目にした外国籍の方が、どのように感じるのかを考えてほしいです」
ミニストップは、「すべてのお客さまが安心してご利用いただける環境を提供することを最優先に考えている」とし、再発防止のために、差別や人権に関する社員教育のほか、店舗指導員による店舗内外掲示物の確認を実施するとしている。