【何この雲?】富士山の周辺に出現。この形になる仕組みとは?

9月21日の朝、富士山周辺に出現した「つるし雲」。一度出現するとほとんど動かないこの不思議な雲はなぜ発生するのでしょうか。
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今日21日(土)朝、富士山周辺で少し変わった形の雲がみられました。これは“つるし雲”と呼ばれる雲です。

つるし雲は上空の風に乗って流れる普通の雲と違い、一度出現すると場所がほとんど動きません。その様子が山の風下に吊されているように見えるので“つるし雲”と呼ばれます。

つるし雲とは

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つるし雲は「レンズ雲」と呼ばれる種類の雲の一種で、高い山の風下に出現します。特に、
 ・上空を一定の強い風が吹いている
 ・上空の空気が湿っている
という気象条件が重なった時に発生しやすくなります。

強い風が山にぶつかると風の流れが変わり、風下では上下に振動する空気の波ができます。これを山岳波と呼びます。空気が湿っていると、波の山の部分で空気が上昇することで雲が発生し、波の谷の部分で空気が下降することで雲が消える、という原理で波に沿って雲ができます。

波の上下する場所はほぼ一定なので、空気は入れ替わっていても同じ場所で雲が出現し続けるわけです。

富士山のような単独峰の風下では円盤状や手羽先状のレンズ雲になり、山脈の風下にできる場合は山脈と平行な帯状のロール雲になります。

上空は20m/s以上の強い風

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今日は日本海に停滞する秋雨前線に向かって、南西からの風が強く吹き込んでいます。上空3000~4000m付近では風速20m/s以上の風が吹いている上、空気が湿っていることで、つるし雲が出現したとみられます。

この後は中層や下層の雲が増えてくるため、段々とつるし雲は見えにくくなる見込みです。
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写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)雅紀ちさんぺぱみんさん

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