能登半島地震の被災地で記録的豪雨。気象台、「最大限の警戒」呼びかけ。21日からも雨続く予報

石川県輪島市や珠洲市など、能登半島地震の被災地で記録的豪雨です。
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今日21日(土)は活発な秋雨前線の影響で、能登半島地震の被害が大きかった石川県輪島市や珠洲市などで記録的豪雨となっています。すでに河川の氾濫や土砂災害が発生し、大雨特別警報を発表中です。最大限の警戒を続けてください。

輪島市は3時間で200mm以上の記録的豪雨

秋雨前線は日本海に伸びていて、太平洋高気圧の縁をまわる湿った空気と、台風14号周辺の湿った空気が流れ込むことで、活動が非常に活発になっています。

発達した雨雲が石川県の能登地方を次々に通過して、一時的に線状降水帯を形成。輪島市では9時22分までの1時間に121.0mm、11時00分までの3時間に220.0mmの観測史上1位の雨量を観測しました。輪島市の9月1か月の平年雨量が214.5mmですので、わずか3時間でこれを上回る記録的豪雨です。

この雨により河川の水位が急激に高まり、国土交通省によると輪島市と珠洲市で12の河川が氾濫しています。これまで経験したことないような大雨になっているため、気象台は10時50分に大雨特別警報を発表しました。これは警戒レベル5に相当する情報で、対象地域の住民の方々に対して最大限の警戒を呼びかけるものです。
» 現在の土砂災害危険度

明日は台風14号から変わった低気圧が通過

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秋雨前線は午後も同じような所に停滞するため、石川県能登地方は発達した雨雲が通過しやすい状況が続きます。また、台風14号から変わった低気圧が明日22日(日)の朝に北陸付近を通過する見込みです。

低気圧が通過するまで断続的に強雨となり、さらに200mm以上の大雨が予想されます。これまで降った雨と合わせると、400mm前後に達するような大雨となり、土砂災害や河川氾濫などの被害が拡大するおそれがあります。また、低気圧の通過時は強風による家屋の影響などにも警戒が必要です。

能登半島地震の影響で、普段よりも災害の発生しやすい状態になっている地域もあります。今後も最新の情報をしっかりと確認し、雨が落ち着くまで安全の確保を最優先にしてください。
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写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)みのみのさん

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