「パレスチナは自由になる。今がその時だ」米ラッパー、パレスチナ支援の楽曲公開。全額をUNRWAに寄付へ

マックルモアさんは、これまでにもイスラエルによるガザ攻撃に抗議の声を上げてきた
ハンガリーのブダペストで開催されたフェスティバルに参加したマックルモアさん(2023年8月)
ハンガリーのブダペストで開催されたフェスティバルに参加したマックルモアさん(2023年8月)
Didier Messens via Getty Images

アメリカのラッパー、マックルモアさんが、パレスチナ支援の新たな楽曲を公開した。

曲のタイトルは、「HIND’S HALL 2」。YouTubeやApple Music、Spotifyなどで配信されている。楽曲の収益は全て、現地でパレスチナ難民の支援に取り組む国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)に寄付されるという。

マックルモアさんは、Instagramで「パレスチナは自由になる。今がその時だ」とのコメントを添え、ミュージック映像を投稿した。

「HIND’S HALL 2」は、イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃に抗議する学生らに連帯し、停戦を求めたマックルモアさんの楽曲「HIND’S HALL」に続く作品だ。

コロンビア大学では4月、ガザへの攻撃に抗議する学生らが構内にあるハミルトンホールを占拠。イスラエル軍に殺された6歳のヒンド・ラジャブさんを追悼するため、「ヒンドホール」に改名しようと呼びかけた

ヒンド・ラジャブさんは1月末、ガザ市内を親族たちと車で移動中、イスラエル軍の攻撃に遭った。一人だけ生き残り、パレスチナ赤新月社に電話で助けを求めたものの、連絡が途絶えた。2月、車中で遺体が発見された

ミュージック動画には、アメリカのワシントンD.C.やトルコのイスタンブール、インドネシアのジャカルタ、南アフリカのケープタウン、イギリスのロンドンなど、ガザ攻撃に抗議する世界各地のデモの映像が盛り込まれている。


空爆を受け瓦礫の山となった建物、怪我を負ったパレスチナの子どもたち、幼い子の遺体とみられる白い布の包みを抱きしめる女性。日常を壊された人々の姿がミュージック動画に記録されている。

「いつか光が照らすとき、私たちは自由になる」
「彼らは私たちを埋めることができるけれど 私たちが種であると気づくだろう」━。

「HIND’S HALL 2」の歌詞には、パレスチナ解放を呼びかける内容のほか、民主党大統領候補のカマラ・ハリス氏に対し、イスラエルへの資金と武器の提供をやめるよう求めるパートもある。

マックルモアさんは、これまでにもイスラエルのガザ攻撃に対して抗議の声を上げてきた。

国連の発表によると、マックルモアさんは2024年の初めに、UNRWAに対して個人として10万ドル(約1400万円)を寄付した

2023年11月にワシントンD.C.で開催された抗議集会では、「私はすべてをわかっているわけじゃない。でも、これがジェノサイドであることはよく知っている」とスピーチした

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