「映画人としての責任」ユダヤ系米国人監督、受賞スピーチでパレスチナ連帯を表明 ベネチア

「イスラエルによるガザでのジェノサイドから336日目、そして占領から76年目にこの賞を受けたことを、私は心に留めなければなりません」(サラ・フリードランド監督)
第81回ベネチア国際映画祭に出席したサラ・フリードランド監督
第81回ベネチア国際映画祭に出席したサラ・フリードランド監督
JB Lacroix via Getty Images

ユダヤ系アメリカ人の映画監督サラ・フリードランド氏が、イタリアで開催された第81回ベネチア国際映画祭の授賞式のスピーチで、イスラエルによるガザへの攻撃を「ジェノサイド」だと明言し、パレスチナへの連帯を表明した。

The New ArabAaj TVによると、フリードランド監督は映画『Familiar Touch』で新人監督賞に当たるルイジ・デ・ラウレンティス賞を受賞した。

フリードランド監督は受賞スピーチで、「フィルム業界で働く一人のユダヤ系アメリカ人として、イスラエルによるガザでのジェノサイドから336日目、そして占領から76年目にこの賞を受けたことを、私は心に留めなければなりません」と述べた。

続けて「イスラエルが処罰を受けずにいることを世界的な舞台で正すために、私たちが活動する組織的なプラットフォームを利用することが、映画人としての責任だと信じています」と呼びかけた。その上で、「私はパレスチナの人々と、彼らの解放のための闘いに連帯します」と訴えた。

監督のスピーチを受け、会場からは拍手が湧き起こった。

【動画】「パレスチナの人たちに連帯」とステージ上で表明するサラ・フリードランド監督

フリードランド監督だけではなく、授賞式では他の映画監督もイスラエルの軍事攻撃に言及し、パレスチナへの支持を表明した。

『Happy Holidays』で脚本賞を受賞したパレスチナ人監督のスカンダー・コプティ氏は、「ガザでのジェノサイドを目の当たりにして、私たちが共有する人間性と道徳心が試されている」と述べ、イスラエルによる軍事侵攻を批判した。

パレスチナ自治区ガザ地区の保健当局によると、2023年10月7日以降、4万人を超える人々がイスラエルの攻撃により殺害された

注目記事