アメリカ・ノースカロライナ州で、子どもの絵本が原因の車両火災が発生した。
ジョージ・ヒルデブラン消防救助局の発表によると、8月25日、車内に放置された児童書に組み込まれていた「ボタン電池」から出火し、チャイルドシートが燃え上がった。
同局がFacebookに公開した現場写真には、黒く焦げた車の内装やドロドロに溶けたチャイルドシートが写っており、火災被害の恐ろしさを物語っている。
車の持ち主の一家は出火時に車から離れており、けが人はいないという。火が消し止められた後、通報を受けた消防が現場に駆けつけた。
米メディアGood Morning Americaによると、焼けた車内を写した画像で確認された絵本は、YouTubeで人気のアニメシリーズ「CoComelon」のキャラクターが登場するボードブック「JJ’s Potty Time」。この絵本には電池が使用され、ボタンを押すと音が鳴る仕掛けがついていた。
捜査当局によると、車内に置かれていた絵本の中のボタン電池が過熱し、火災につながった可能性があるという。
【画像・動画】ドロドロに溶けたチャイルドシート、出火原因とみられる絵本と同シリーズの本
一部メディアで、本に使用されていたリチウム電池やリチウムイオン電池が出火原因の可能性があると報じられている。
一方、「JJ’s Potty Time」の出版社であるCottage Door Press社は、ABCニュースへの声明で、「当社の電子絵本は、これまで事故もなく何百万冊も販売されていますが、報道されているようなリチウムイオン電池ではなく、アルカリ電池を使用しています」と説明。「けが人が出なかったことに安堵しており、地元当局や専門家と緊密に連携してこの事故の原因を究明しています」と述べている。
車両の持ち主のデスティニー・ウィリアムズさんは、「こんなことが起こるなんてただただショックです。それでも、子どもが車の中にいなかったのは本当に幸いでした」と、現地メディアのインタビューに語っている。