自治体が同性カップルの関係を認める「パートナーシップ制度」。
ゲイ専用結婚相談所ブリッジラウンジを運営するxxx(エイジィ)は8月27日、東京都と都内23区のうち独自にパートナーシップ制度を導入している13区を対象に行った、制度の申請数や必要書類に関する調査結果を公表した。
その結果、「オンライン申請」ができるのは都のほか2区にとどまることが分かった。
◆東京都と導入13区のパートナーシップ制度の申請数は?
LGBTQ当事者やその家族らの権利を守る活動をする認定NPO法人虹色ダイバーシティによると、パートナーシップ制度は、6月28日時点で全国459自治体が導入している。
従来できなかった公営住宅への入居や、公立病院での面会や手術の同意などができるようになる可能性がある。だが性的マイノリティの権利を保障する法的拘束力はなく、結婚の平等の早急な実現が求められている。
調査は7月から8月にかけて、東京都とパートナーシップ制度を独自に導入している都内の13区に電話で実施した。
東京都のパートナーシップ宣誓制度は計1290組(7月31日時点)、13区の制度は計787組(7月1日時点)の同性カップルが利用していることが分かった。
各自治体の申請数の年間平均は、東京都が2022年11月に制度を開始する以前には85組だったが、都の導入以降は65組となっているという。
また調査では、各自治体で手続きのハードルが異なることも分かったという。
パートナーシップの申請について、窓口で行っている自治体が大半を占めた。一方で東京都は原則オンライン、豊島区と港区は窓口とオンラインのどちらかを選べるという。
セクシュアリティをオープンにしていないLGBTQ当事者は多く、窓口に申請に行くことはハードルが高いため、オンラインで申請できることはメリットと言える。
また渋谷区、江戸川区、港区、杉並区では「公正証書」が求められるなど、必要書類も異なることがわかった。
東京都は都内自治体の発行するパートナーシップ証明書について、都の受理証明書と同様に活用できる仕組みを作っているという。