アメリカ大統領選挙の共和党候補ドナルド・トランプ氏が、選挙で勝利すればスペースXやテスラCEOのイーロン・マスク氏を閣僚に起用する意向があると発言した。ロイター通信が8月19日報じた。
トランプ氏は、バイデン政権の電気自動車(EV)への最大7500ドルの税額控除の廃止を検討している。
トランプ氏はペンシルベニア州ヨークで開かれた選挙集会の後にロイターの取材に応じ、この税額控除を改めて批判。「税控除や税制優遇措置は総じてあまり良いものではない」と述べた。
また、マスク氏を閣僚や顧問に任命する考えがあるかという質問に「彼はとても賢い男だ。やってくれるというのなら、任命するだろう。素晴らしい男だ」と答えた。
トランプ氏の言葉は、8月12日にXで開催されたマスク氏との対談での発言と一致している。
マスク氏はこの対談で、「政府が効率化委員会を設けて(支出を)検討し、納税者のお金を良い方法で使うようにすれば素晴らしい」「そのような委員会に喜んで協力したい」と述べた。
マスク氏が言う「効率化委員会」は、政府の支出削減を目的にしているとみられる。
トランプ氏はこの提案を「素晴らしい。君は最高の支出削減者だ」と称賛し、マスク氏のこれまでの経営手腕を次のように評価した。
「私は君の仕事ぶりを見てきた。(中略)会社名は伏せるがストライキを起こした時に、君はこう言う。『問題ない。みんなクビだから』と」
マスク氏は2022年にTwitterを買収した後、従業員の大半を解雇した。また、職場環境に対する従業員の不満に対し、「長時間猛烈に働く」か「給与3カ月分の解雇手当を受け入れるか」どちらかを選択するよう迫った。
トランプ氏は大統領在任中だった2016年に、短期間マスク氏を経済諮問委員に任命したことがある。
たびたびとお互いをけなし合うなどふたりは蜜月関係が続いてきたわけではなかったが、2024年11月の大統領選挙を前に再び距離を縮めているようだ。
トランプ氏は8月15日、ビージーズの「Stayin’ Alive」にあわせてマスク氏と並んで踊るAI生成動画をXに投稿し、関係の良さをアピールしている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。