愛犬や猫にとって、飼い主のある持ち物が命奪う危険はらむ…消防署が注意呼びかけ(アメリカ)

アメリカ・オクラホマで発生した火災は、留守番していたペットが携帯電話用のリチウムイオン電池をかじったことが原因でした。

アメリカ・オクラホマ州で、飼い主が外出中に留守番をしていた犬と猫にあわや命を落としかねない大惨事が降りかかった。地元の消防署が事故発生時の動画を公開し、ペットを残して出かける際に注意すべき点を紹介している。 

タルサ消防署が公開した動画は、留守中の民家のリビングを映したものだ。テレビの前に猫、ソファーでは犬が平和そうに昼寝をしている。しばらくするともう1匹の犬が、口に短いコードが出た白い物体をくわえてやってきた。

この犬は、床に置かれたペット用とみられるベッドにお腹をつけて寝そべると、くわえていた白い物体を繰り返し何度もかじる。白い物体は、携帯電話の充電などに使うリチウムイオン電池だった。その後もしばらくかじり続けていたところ、何か異変に気づいたのか、口を離した直後に電池から赤い火花が吹き出した。みるみる白い煙が立ち上がり、火花の勢いが増していく。

かじっていた犬だけでなく、寝ていた2匹も危険を感じて慌ただしくその場を離れた。リチウムイオン電池は大きく爆発し、寝ていたベッドに炎が燃え移ると、 また近くに戻ってきて心配そうに燃えるベッドを見つめる犬たちが映っていた。

同消防署によると、この火事で家は大きな被害を受けたものの、電池をかじった犬を含めて3匹とも犬用ドアから外に逃げ、無事だった。

消防署はリチウムイオン電池は扱い方によって危険が生じるとし、ペットを飼っている人らに使用方法や安全な保管方法、適切な廃棄方法を確認するよう呼びかけている。

CBSニュースの取材に応じた獣医師は、ペットが電池をかむことによる危険は火災だけではないと指摘している。電池の酸には毒性があるため、電池をかむと身体にとって害になりうる。獣医師は「嘔吐、下痢、呼吸困難など、ペットに中毒の兆候が見られたら、すぐに獣医師の診察を受けて」と呼びかけている。

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