11月に行われるアメリカ大統領選挙に向け、民主党から正式に大統領候補に指名されたカマラ・ハリス氏は8月6日、副大統領候補にティム・ワルツ氏を選出した。
ワルツ氏はどんな人物なのか?
あなたがGoogle検索する手間を省くため、ここにワルツ氏について知っておくべき6つの重要項目を紹介しよう。
1. 2018年からミネソタ州知事を務めている
2023年、ミネソタ州の上下両院の過半数と州知事を民主党が独占した後、ワルツ氏はわずか4カ月で多くのリベラルで改革的な法案に署名し、ミネソタ州を全米における進歩的な政策立案のリーダーに押し上げた。
これらのミネソタ州の新たな法律の中には、有給休暇の拡大、公立学校での給食無償化、投獄されていた何万人もの人々の選挙権の返還、中絶の権利とトランスジェンダーの子どもたちの権利の保護、そして2040年までに100%カーボンフリーの電力に移行することなどが定められている。
2. ネブラスカで育ち、農場で働いていた
ワルツ氏は子どもの頃、ネブラスカ州の実家の農場で働き、大学の学費を稼ぐために10代で州兵に入隊した。教職の学位を取得し卒業した後、1996年にミネソタ州に引っ越すまで、中国とネブラスカ州でそれぞれ1年ずつ教えた。
ミネソタ州南部のマンケート学区で社会の教師とアメフトのコーチを数年務めた後、2006年に下院議員選挙に出馬。かなり髪の薄いワルツ氏は最近、その原因は20年間も学校の給食室を監督していたことにある、と冗談混じりに語った。
「あの仕事を続けて、髪がフサフサのままでいる人はいないよ」とSNSで投稿した。
3. 下院議員を12年間務めた
2007年から2019年まで、ワルツ氏はミネソタ州議会第1区の代表を務めた。同地区はミネソタ州でも田舎であり、ワルツ氏は共和党を退けて同議席を獲得した。
在任中、ワルツ氏は退役軍人問題に強い発言力を発揮し、下院退役軍人問題委員会の民主党トップとなった。
下院議員時代、ワルツ氏は銃所持賛成派としてNRA(全米ライフル協会)から高い評価を得ていたが、2018年にフロリダ州パークランドの高校で発生した銃乱射事件の後、NRAを批判。知事として銃購入時の身元調査の拡大などを進めた。
4. 子どもが2人いる
ワルツ氏の子ども、ホープさんとガスさんは現在23歳と17歳。ワルツ氏は子どもを授かるまでの苦労を率直に語っている。
生殖医療の手を借り娘のホープさんを授かったというワルツ氏は、以前ハフポストUS版にこう語っている。
「結婚して8年、子どもが欲しかったけど授からなかった。そういうこともあって、子どもにホープ(希望)という名前をつけたんだ」
ワルツ氏は最近、ハリス氏の資金調達パーティーでもこの事について言及し、具体的には語らなかったものの、「共和党が禁止するであろう治療」を利用して子どもを授かったと述べた。
2022年にアメリカの連邦最高裁判所が妊娠中絶の権利を覆して以来、中絶の権利と生殖に関するヘルスケアへのアクセスは、民主党の主要政策の優先事項となっている。
ハリス陣営は、副大統領候補にワルツ氏を選出したと発表した声明で「ワルツ氏の個人的な経験がすべてのアメリカ人がこうした医療を受けられるようにする、という彼の決意を確固たるものとするだろう」と述べている。
5. 陸軍州兵として24年間勤務した
ワルツ氏は2005年に上級曹長として退役。州兵時代の経験が、下院議員や知事としてのリーダーシップ力を磨いたと述べている。
ワルツ氏は陸軍の2020年のプレスリリースで、「陸軍ではコミュニティを第一に考える」「すべては、自分を頼りにしている人々の健康や安全を守るために行うのです。それは、私が知事として日々信頼しているサーバントリーダーシップ(相手に命令するのではなく、奉仕して導く)の原則なのです」と語っている。
6. 中西部出身で大のジョーク好き
ワルツ氏の政治に対する率直な語り口や、SNS上で「普通の人」として人々と交流しようとする姿勢は、多くのファンを惹きつけている。
ワルツ氏は飼っている猫の写真を定期的に投稿しており、重要な「子なしの猫好き女性」の投票層はほぼ間違いなく彼を支持するだろう。また、彼は知事としての公式かつ陽気な公示にも家族を登場させる。
最近では、ワルツ氏がテレビ出演した際、トランプ氏の副大統領候補であるJ.D.ヴァンス氏やMAGA支持者全般を「変な人たち」だと思うと発言し、話題となった。
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。