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イスラエルの招待見送りを理由に、駐日アメリカ大使が長崎原爆の日の平和祈念式典を欠席した問題に関して、アメリカの国務省が原爆投下国としての責任を問われる場面があった。
【動画】「歴史的責任」を問われる報道官
やりとりがあったのは、式典前日の8月8日に開かれたアメリカ国務省の定例会見。この時点で、ラーム・エマニュエル駐日大使が式典欠席を表明していたことについて、記者が問いただした。
記者がまず「なぜイスラエル大使が出席することがそこまで重要なのか」などと尋ねると、マシュー・ミラー報道官は次のように答えた。
「他の国々の大使・代表が招待されているので、イスラエル大使が招待されるのは重要だと考えます。この式典に、特定の国が招待されないということはあるべきではない。それがエマニュエル駐日米大使が不参加という決断をし、他の国の大使が出席しないと決めた理由だと考えます」
これに対して記者が「歴史的な責任という観点からは、言うまでもなく、アメリカは長崎に原爆を落としている」と追及。
8月6日にあった広島の式典にはエマニュエル大使が出席していたことに触れながら「アメリカが式典の場にいることは特に重要ではないか」と問いただした。
ミラー報道官はこの点、「エマニュエル大使は広島の式典に出席しました。そして複数のアメリカ大統領もこれまでにコメントを述べたり、祈念式典に出席したりしています」と返答。
「これに対する私たちアメリカの立場、そしてこの祈念式典に関する私たちの日本への敬意は十分に示されています。エマニュル大使が今回のいち式典に出席しなかったということに勝るほどです」という立場を示した。
長崎原爆の日の式典をめぐって、長崎市がイスラエルの招待を見送った。これを理由に、アメリカやイギリスなどG7の駐日大使らが平和祈念式典を欠席し、代理人を政府代表として派遣した。
鈴木史朗長崎市長は「政治的な理由ではない」「平穏、厳粛な雰囲気のもとで円滑に式典を実施したいというのが理由だ」と説明していた。