グルメ、買い物、観光と、やりたいことがたくさんある韓国旅行。
韓国ドラマファンにとっては、街の至る所にドラマの撮影地があるため、ロケ地めぐりも楽しみの一つです。
今回は、ソウルとスウォン(水原)で、ドラマ「ソンジェ背負って走れ」、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」、「ヴィンチェンツォ」、「その年、私たちは」のロケ地8カ所を巡りました。
ぜひ、次の韓国旅行の参考にしてください。
【「ヴィンチェンツォ」のクムガプラザと、あのカフェ】
まずはソウルで、ソン・ジュンギさん主演のドラマ「ヴィンチェンツォ」に出てくる撮影場所を訪れました。
まずはドラマの鍵を握る「クムガプラザ」の舞台となった世運・清渓商店街へ。
地下鉄の乙支路3街駅から徒歩5分ほどの位置にある世運・清渓商店街の中には、電子部品の店などが所狭しと立ち並びます。
ドラマ内で、ヴィンチェンツォが大きなパーティーを開いたのも、世運・清渓商店街の間にあるこの広場。
ヴィンチェンツォのドラマの魅力の一つは、なんと言っても、クムガプラザの仲間たち。広場にいると、クムガプラザの人々にばったり会いそうな気持ちさえしました。
クムガプラザを散歩した後は、ソンス(聖水)に移動し、第4話でヴィンチェンツォがホン・チャヨン弁護士と立ち寄ったカフェへ。2人が座った位置とほぼ同じ場所に座ることができました。
このカフェは、今若者たちに人気の街、ソンスにある「カフェ ハラボジ工場」です。
ハラボジはおじいちゃんの意味。元々、工場があった場所を改装して作られたお洒落な大型カフェで、カフェやポップアップが立ち並ぶソンスの人気エリアにひっそりと建っています。
ソンスは元々、町工場が立ち並んでいたエリア。廃業したり空き家になったりした工場跡地をリノベーションする動きが活発で、現在はカフェや雑貨屋、洋服店が多く点在しています。最近は特に、有名ブランドのポップアップが多く開催されています。
そして最後は、最終話の感動のシーンが撮影された、東大門駅直結の東大門デザインプラザ(DDP)へ…!
DDPは別日に昼間にも訪れましたが、やはり最終話のシーンを彷彿とさせるのは夜の時間帯。
今年の話題作「ソンジェ背負って走れ」の第1話でも登場していて、ソンジェが所属するバンド「ECLIPSE」がコンサートを行った様子が撮影されました。
【ソウルを出て水原へ。ウ・ヨンウのキンパプ屋さんが可愛すぎた】
「ソンジェ背負って走れ」のロケ地訪問を目的に、今回はソウルから日帰り小旅行気分で、京畿道の水原(スウォン)市へも訪れました。
スウォンでは近年、たくさんの人気ドラマが撮影されています。
スウォンへはソウル中心部から高速鉄道、地下鉄、バスなどで行くことができ、高速鉄道だと約30分、地下鉄は約1時間、バスは1時間強かかります。
今回は行きは地下鉄、帰りはバスで行き来しました。スウォンで巡った3つのドラマのロケ地は全て、スゥオン駅からバスで約10分の行宮洞(ヘングンドン)エリアにあります。
ヘングンドン到着後は、まずはランチを食べに、「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」ロケ地のキンパプ屋さんへ。
ドラマでは、ウ・ヨンウの父親が韓国の海苔巻きである「キンパプ」(日本では「キンパ」で知られる)の店を営んでいました。
実際に現在、ロケ地で「ソホ キンパプ」というお店が営業しています。
ドラマの撮影時は、この店舗は「かざぐるま」という日本食レストランだったのですが、撮影後にキンパプ屋になりました。
注文したのは、お店のシグニチャーメニューである牛肉やにんじん、卵、ほうれん草などが入ったベーシックなキンパプ。
店先や店内にも、まだ「ウ・ヨンウ キンパプ」と書かれた看板などが残り、くじらの形のティッシュケースなども置かれているため、ドラマの雰囲気を楽しむことができます。
撮影当時から、椅子やテーブルなどの内装もほぼ変わっておらず、ウ・ヨンウが第1話でキンパプの朝ごはんを食べていたテーブルもあります。
放送・配信開始から約2年ほど経っていてもドラマのファンが継続して訪れています。筆者が訪れた際も、隣の席のお客さんが日本からの観光客だったので、ウ・ヨンウ話に花が咲きました。
【「ソンジェ背負って走れ」の世界感がそのまま!ロケ地はカフェ】
ランチの後は歩いて、2024年前半の大ヒット作「ソンジェ背負って走れ」のロケ地へ。
リュ・ソンジェの実家の前にはイム・ソルの実家が。ソルの家はカフェになっていて、多くのドラマのファンたちが列に並んでいました。
「ソンジェヤ〜〜」とソルの声が聞こえてきそうな、ドラマのワンシーンそのままの光景です。
カフェの前には写真を撮る人たちの行列も。ドラマの名シーンに登場する「黄色い傘」も、カフェの前に置かれていました。
私は、元々持っていた黄色い折りたたみ傘を日本から持参していたので、それを使って友人とアーチの前で撮影しました。
付近には、ソンジェとソルが歩いた小道も。ドラマの世界観がそのまま残っていて、海外から来た他のドラマファンたちも街歩きを楽しんでいました。
ヘングンドンには、カフェや雑貨屋さん、古着屋さんなどがたくさんあるので、そのエリアだけでも半日楽しめます。
ソンジェとソルの実家の周辺は民家も立ち並んでいるので、大きな声を出さないよう気をつけながら散策しました。
【「その年、私たちは」のウンの家がそのままの形で】
スウォンで最後に訪れたのが、「その年、私たちは」のメインキャラクター、チェ・ウンの家の撮影地です。
家の前の壁にはドラマのタイトルや、チェ・ウンとクク・ヨンスが高校時代に着ていた制服のイラストが描かれていました。
ウンの家の壁にも、チェ・ウンとクク・ヨンスのイラストが描かれています。
中には入れませんが、お庭の草木もきっちりと手入れされていて、綺麗な状態で保存されている印象を受けました。
スウォンは、世界遺産に登録されている水原華城で有名な場所。
ウンの家の目の前には、華西門から続く城壁が。ウンとヨンスが作中でしていたように、散歩も楽しむことができます。
城壁を少し歩くと、2、3分のところに公園もあり、花畑が広がっていました。
ドリンクをテイクアウトできるカフェもたくさんあるので、華城周辺エリアや公園を散策して、自然を楽しむこともできます。
以前から訪れたいと思っていたスウォンですが、ロケ地の他にもおしゃれなカフェや雑貨店などにも立ち寄れ、ヘングンドンを満喫することができました。
ソウル市外と聞くと、きちんと辿り着けるかなど不安に感じる人もいるかもしれませんが、ソウル中心部から地下鉄で約1時間、高速鉄道では約30分の距離なので、ちょっぴり足を伸ばして観光に訪れるのにおすすめの場所です。
地下鉄も途中からは地上を走るので、筆者は今回訪れたロケ地のドラマのOSTを聴きながら、車窓の風景を楽しみました。
【おまけ:数々のドラマの名シーンが撮影されたソウルの清渓川】
ソウルの中心部を流れる清渓川では、多くのドラマの名シーンが撮影されてきました。
今回、ロケ地を巡った「ソンジェ背負って走れ」では、ソルが腕時計を落としたり、ソンジェに関する大ニュースを大型スクリーンで目にした場所でもあります。
その他にも、「女王の涙」や「都会の男女の恋愛法」「生まれ変わってもよろしく」などでも、清渓川が登場しました。
筆者もソウルに旅行する度に散歩している素敵な場所です。夏には路上ライブなどをしている人もいるので、夜の散歩もおすすめです。
(冨田すみれ子)