中国の陸上女子選手、「化粧が派手」批判へのきっぱりコメントに称賛の声

呉艶妮選手は、過去のインタビューで「すべての人に美を愛する権利がある。他の人の美を愛する権利を奪ってはいけません」と話していました
中国・アモイで開催されたダイヤモンドリーグに出場した際の呉艶妮選手(2024年4月)
中国・アモイで開催されたダイヤモンドリーグに出場した際の呉艶妮選手(2024年4月)
DI YIN via Getty Images

パリ五輪に出場している中国の女性アスリートが、自身の化粧に向けられた批判に対して発言した過去のコメントが、ネット上で再び脚光を浴びている。

陸上・女子100メートルハードルの中国代表の呉艶妮選手は、「化粧が派手」などの批判をこれまでに度々受けていた。

中国・厦門(アモイ)で4月に開催されたダイヤモンドリーグの大会で、呉選手は100メートルハードルを13秒04で完走し、10位に終わった。目元にラメなどをつけて試合に臨んでいたことから、「観客はレースを見に来るのであって、見た目が美しいかは関係ない。プロセスと結果を重視しているのだ」などと、否定的な声が巻き起こった

これに対し、呉選手は直後のインタビューで「毎回(の試合で)綺麗にメイクをするのは、自信を持ち、自分を鼓舞するため」だと説明し、こう続けた。

「全ての人に美を愛する権利があります。他の人の美を愛する権利を奪ってはいけません。毎試合で良くも悪くも私はきれいに化粧をします。観客や友人、ファンなど競技場にいる全ての人、そして試合自体を尊重しているからです」

さらに、7月に放送された中国国営テレビ局CCTVのインタビューでは、アスリートのメイクについて次のように思いを語っていた

「私はアスリートや陸上選手に対するある種の凝り固まった印象、つまり『陸上選手は短髪にするべきだ、化粧をするべきではない、ごく普通でいるべき』という印象を打ち破りたい。今は21世紀です。アスリートは自らのスタイルや、従来とは異なる陸上の美しさを表現するべきだと私は思っています。だから私のスタイルは少し大げさなのです」

また、呉選手は二重まぶたの整形手術を受けたことも明らかにしている

パリ五輪が開催される中、呉選手の過去のコメントには「かっこいい」「アスリートが化粧しても何の問題もない」など、称賛や共感の声が上がっている。

呉選手は1997年生まれ。2023年8月、中国・成都で開催されたワールドユニバーシティゲームズの女子100メートルハードル走決勝では、自己ベストとなる12秒76を記録して銀メダルを獲得。パリ五輪の出場権を獲得した。

2024年5月には、東京で開かれた大会「セイコーゴールデングランプリ」の女子100メートルハードルで1位に輝いた

パリ五輪の女子100メートルハードル予選は、現地時間の8月7日10時15分に開始予定。

呉艶妮選手
呉艶妮選手
Weibo

注目記事