話題の「ワンピース浴衣」は実際どう? 着てみて感じた長所と短所【正直レビュー】

話題の、ワンピースとしても使える「ワンピ型浴衣」。実際にお祭りに着ていって感じた長所と短所は…?

ワンピースに上衣を羽織れば、浴衣になるという「ワンピース型浴衣」が、セパレート浴衣の新しい形として注目を集めています。

実際のところ、どうなのか。プライベートで購入して、お祭りに着ていった編集部員2人が感じた、長所と短所を正直にレビューしました。

写真左は上衣を羽織った浴衣スタイル、右はお祭りの帰り道に上衣を脱いだワンピース姿。
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写真左は上衣を羽織った浴衣スタイル、右はお祭りの帰り道に上衣を脱いだワンピース姿。

圧倒的に簡単な着付け。浴衣初心者にも便利

実家に住んでいた学生時代は、母親や祖母に浴衣を着付けてもらっていました。社会人になってから初めて、自分で着付ける用の浴衣を購入しようと思い、簡単に着られると話題になっていた「ワンピ型浴衣」に挑戦しました。

長所を2点、短所を1点ご紹介しようと思いますが、やはり最大の長所として挙げられるのは、圧倒的に着付けが簡単という点。

いつもの下着の上にワンピースを着て、上衣を羽織って帯を結ぶだけなので、慣れていなくても、数分あれば着付けが完了します。

上衣に紐が付いているので、それを腰にひと巻きして結ぶことで、調整します。

浴衣初心者の筆者も、簡単に着ることができました

帯だけは、結び方を調べて練習する必要はありますが、浴衣自体の着付けは、浴衣初心者にとてもやさしい作りになっています。

蒸し暑い真夏の夜、帰り道にノースリーブワンピになれる

そして、着付けの次に浴衣型ワンピースが本領を発揮するのは「帰り道」。

今年、大人用浴衣型ワンピースを発売したイオンのサイトでは、「たとえば、ゆかた姿で花火を見て、帰りはワンピでラクラクに」とスタイルチェンジを提案していて、それを帰り道に実践してみました。

上衣を脱いだらすぐに涼しいノースリーブのワンピース姿になれるという点は、夜でも蒸し暑い真夏には最高。

日没後でも30℃近くあることに加え、お祭りや盆踊りでは汗をかくので、袖がある浴衣は暑すぎる!

でもやっぱり、お祭りには浴衣を着ていきたいという気持ちはあるので、写真を撮って思い出に残し、気が済んだらノースリーブワンピ姿になれるという点はかなりポイントが高かったです。

盆踊りの後、脱いだ上衣と帯を持って帰路につく様子
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盆踊りの後、脱いだ上衣と帯を持って帰路につく様子

ワンピ型浴衣は、キャミソールワンピが多いようですが、私はキャミソール型でなくノースリーブ型のワンピースにしたため、上衣を脱いでも下着の肩紐が見えることなどを気にせず楽しめました。

これらの2つの大きな長所に加え、気軽に旅行にも持っていける点や、2ピースに分かれていることから畳んで収納する際にも場所を取らないという点も便利だと感じました。

気になる点は「シルエット」。体にあわせて調節できない短所が 

ワンピ型浴衣を着てみて、一番気になった点は「シルエット」でした。

大半のワンピ型浴衣がフリーサイズのため、ワンピースも少しゆったり目に作られており、本来のワンピースの形上、どうしても裾の部分が広がってしまうようなシルエットになってしまいます。

本来の浴衣の着方としては、浴衣を羽織って着丈を決め、その人の体に沿う形で調整しながら着付けていく形になりますが、ワンピ型浴衣では、その調整があまりできません。

浴衣はシルエットを美しくするために「裾すぼまり」になるよう着付けますが、その点をワンピ型浴衣では実現することが難しいため、どうしてもスカートの部分がボワッとした、ゆるいシルエットが気になってしまいました。

また、浴衣を着る時だけでなく、ワンピース単体でも着られるという「一着二役」な点もメーカー側は長所として打ち出していましたが、やはり浴衣は和柄のものが多いので、ワンピース単体で着るのは、その人の私服のテイストによるかなというのが正直な感想。

「浴衣で着たい柄」と、「ワンピースで着たい柄」が違うことも少なくないと思うので、お出かけの際などにワンピース単体でも着たい場合は、無難な花柄などにする方が普段使いしやすいのかもしれません。

親子でリンクコーデのワンピ型浴衣も。 2人分の着付けも楽々

親子リンクコーデのワンピース型浴衣
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親子リンクコーデのワンピース型浴衣

筆者の同僚は、親子で同じデザインのリンクコーデができるワンピ型浴衣を購入。お祭りに一緒に着ていったそうです。

長所として挙げたのは、普通の洋服感覚で着られる簡単さ。そして、暑ければすぐ脱げる、という点です。

「帯の巻き方にこだわらなければ、もはや『着付け』という言葉さえ不要なレベル」だと話していました。

特に、子どもに着付けをしてから、自分の着付けをするという場合も、ひとまずワンピさえ着ておけば羽織って帯をどうにか巻くだけ。時間がない場合は、出先で上を羽織って帯を巻くこともできるので、急いでいる際などにも助かります。

暑くなった際にはすぐに上衣が脱げることも大きなプラスポイントです。

そして、やはり気になった点は、浴衣の形。シルエットに加えて、身長が164cmの同僚は、フリーサイズのワンピースの丈が「少し短かった」と話していました。

本来の浴衣の場合、着丈を決めて腰紐を結んで長さを調整しますが、ワンピ型浴衣では着丈の調整があまりできません。

キャミソール浴衣の場合、肩紐の部分にアジャスターが着いているものもあるようですが、それがない場合、身長によっては丈が短かったり、長かったりということもあると思います。

【結論】

今回、ワンピ型浴衣の「正直レビュー」をした2人の結論は以下です。

 「ワンピ型浴衣は、着付けがとても簡単で、大人も子どもも気軽に浴衣に挑戦できる。しかし短所として、やはり少しシルエットが気になる」

1人で着付けをすることが少し不安な浴衣初心者が、初めてトライするには、ワンピ型浴衣はとても便利。失敗したり、着崩れを心配することなくお祭りを楽しむことができます。

ワンピ型浴衣をきっかけに、次は従来の浴衣に挑戦するのも良いかもしれません。