雨の中で行われたパリオリンピックの開会式で、とある悲劇が。
陸上のジャンマルコ・タンベリ選手(イタリア)が、開会式の際に結婚指輪をセーヌ川に落としてしまったとして、妻への謝罪を自身のInstagramに投稿した。
タンベリ選手は、妻との結婚式での2ショットや、お揃いのゴールドの結婚指輪の画像とともに「ごめんなさい、本当にごめんなさい」と妻へ謝罪。
「雨が降っていたせいか、ここ数ヶ月で体重が減りすぎたせいか、抑えられない熱狂のせいか。恐らくこの3つが理由だと思うが、指輪が僕の手から抜けて水の中へ飛んでいくのを目にしたということだけは事実だ」と事情のいきさつを説明。
「(落とした指輪が)ボートの中で弾んでいる最中も、その行方を凝視しながら見送った。永遠に続く瞬間だったよ。愛する人よ、本当にごめんなさい」と再び謝罪し、最後まで指輪の行方を見守ったと明かした。
続けて、妻への愛をロマンチックに語った。
「もし指輪を落とすべくして落としたのなら、これ以上の場所は考えられない。世界で最も名誉なスポーツイベントの開会式で、僕がイタリアの国旗をできるだけ高く掲げようとしていた時に、指輪が飛び去り、愛の街の川底に落ちたのだから」
「もし君(妻)が望むなら、君の分も川に投げ込もう。そうすれば、2人は永遠に一緒にいられるし、君がいつも私に頼んでいたように、再度結婚式を開いて誓いを新たにする口実がまたひとつ増えるだろう」
タンベリ選手は、今回の悲劇について「もっと大きい金(金メダル)を持って帰れるような、幸運の予兆でありますように」と締めくくった。
投稿には「これを上回る謝罪を思いつく人はいないだろう」「学校で“タンベリ”流の謝罪を教えるべき」「今世紀最高の言い訳👏❤️」など、多くの反響が寄せられた。
タンベリ選手は、前回の東京オリンピックの際に、男子走り高跳びの決勝で全く同じ成績を残したカタールの選手と、大会側と協議のうえで金メダルを共有したエピソードでも知られている。
タンベリ選手が出場する陸上男子走り高跳びの予選は、8月7日の午後5時5分から行われる予定だ。