iPhoneをめぐり、12歳が4つ下のいとこを殺害したとして訴追。祖母宅の2段ベッドで窒息させる瞬間が監視カメラに記録されていた

いとこ同士で滞在していた祖母宅での凄惨な事件は、犯行の様子が監視カメラに記録されていました。

アメリカ・テネシー州で7月15日、祖母宅で過ごしていた8歳児が窒息死する事件が起きた。iPhoneをめぐって言い争いになった末に殺害したとして、一緒に滞在していた12歳のいとこが訴追された。寝具で窒息させるところが部屋に設置された監視カメラに記録されていたという。

事件が起きた同州ヘイウッド郡の検察トップが19日、詳細について発表した。検察発表とUSAトゥデイや地元テレビ局WKRNなどの報道によると、被害者はディメリア・ホーリングズワースさんで、この4月に8歳になったばかりだった。夏の間、自宅を離れ、いとこと一緒に祖母の家で過ごしているところだった。2人は同じ寝室で寝起きしていた。

別の地元テレビ局WREGは、犯行の動機について、ホーリングズワースさんの母親が「iPhoneをめぐる言い争いに起因している」と話していると伝えている。「争いについて耳にした時に、子どもを引き取りに行くべきだった。2人とも楽しそうにしていたから、まさか殺されてしまうとは思わなかった」と母親は取材に答えている。

ホーリングズワースさんは読書、水泳、自転車に乗ることが好きで、近所の友だちと外でよく遊ぶ活発な子どもだった。

郡検察によると、監視カメラには2段ベッドの上段で寝ていたホーリングズワースさんを12歳が寝具を使って窒息させるところが映っていた。犯行後にホーリングズワースさんをきれいにして、遺体の向きを変えるところも捉えられていたという。

ハンボルト警察は、意図的で計画的な殺人にあたる第1級殺人罪に問うための申請書を提出した。証拠改ざんの罪にも問いたい考えだ。

郡検察トップは今回の事件について、「引き起こしたのが成人であるかそうでないかに限らず、この凶行は私たちが担当した事犯のなかで最も憂慮すべきものの一つと考えています」と述べている。

また、テネシー州法の下では少年犯罪者が19歳になると、少年裁判所が権限を失ってしまう点についても言及。「少年犯罪者はそれ以上は拘置や監督をされることなく、裁判所命令によるメンタルヘルスの治療も受けなくてよくなる。本事犯の凄惨さを鑑み、非行に走った12歳を巡回裁判所にまわして成人として裁かれるようにするよう郡検察として少年事件の担当判事に嘆願している」としている。

12歳を成人として裁くべきとする検察の姿勢に対しては、疑問の声も上がっている。

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