【あわせて読みたい】定額減税で6月の給与はこうなる。独身、共働き…「手取り」は結局いくらになる?
転職支援サービスやビジネスメディアを展開する「MS-Japan」(東京都)は7月23日、定額減税に関する実態調査の結果について公開した。
6月18〜25日、インターネット上で全国の472人に聞いたところ、6割弱の人が「手取り額の増加は期待しない」と回答し、4割超の人が減税分を「貯金」に回したことが分かったという。
【出典:MS-Japan調べ(https://www.jmsc.co.jp/knowhow/topics/12535.html)】
減税された分、何に使う予定?
調査ではまず、「定額減税による手取り額の増加に期待しますか」と聞いた。
その結果、「期待していない」が22.1%、「あまり期待していない」が35.8%で、計57.9%が「期待していない」層であることが分かった。
理由については、「額が大きくないため効果を実感しにくい」や「また増税されたら意味がない」という声が上がった。
一方、「期待している」層は、「毎月の控除が負担だったため嬉しい」や「生活費などに充てられる」などと回答したという。
次に、「減税された分のお金の使い道」(複数回答)を尋ねると、1位は「貯金」(41.1%)だった。続いて「投資・運用」(31.6%)、「子の教育費」(16.7%)で、「趣味・旅行など」に使った人は5.7%しかいなかった。
また、「今後も定額減税が継続されるべきだと思いますか?」という問いには、63.6%が「継続されるべき」と回答した。
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政府広報オンラインによると、定額減税は賃金上昇が物価高に追いついていない現状を踏まえ、国民の負担を緩和する目的でおこなわれている。
1人当たり所得税3万円、住民税1万円の計4万円が減税されるが、納税者だけでなく配偶者を含めた扶養親族も対象となる。
例えば、「夫婦と子ども1人」の場合、所得税は「3万円×3人で計9万円」、住民税は「1万円×3人で計3万円」の計12万円が減税される。これが4人家族なら計16万円、5人家族なら計20万円となる。
給与所得が2000万円を超える場合や、海外に住む扶養家族は対象外となる。
政府は「賃金が上がることが当たり前だ」という前向きな意識を社会全体に定着させるとしているが、今回の調査では減税分の額が大きくないため効果を実感しにくいなどと感じた人が多かったようだ。