ペルーに暮らす「非接触部族」の珍しい動画が撮影される。背景には伐採業者の存在「逃れるように熱帯雨林から姿現す」

先住民族の人権を守るために活動する団体「Survival International」が「珍しい」とする動画は、アマゾンの樹木の伐採許可エリアからさほど離れていないところで撮られたもので、約30人のマシコ・ピロ族の人たちが映っています。

先住民族の人権を守るために活動する団体「Survival International」が7月16日、ペルーのアマゾンに暮らす外界とかかわりを持たない「非接触部族」の動画を公開した。同団体が「珍しい」とする映像はアマゾンの樹木の伐採許可エリアからさほど離れていないところで撮られたもので、約30人が映っている。

ロイター通信やオーストラリアのABCニュースも取り上げている。

Survival Internationalによると、動画に映っているのは孤立した生活を送るマシコ・ピロ族。ここ数日、ペルー南東部のモンテ・サルバドのYine村近くに50人以上のマシコ・ピロ族の人たちが姿を見せていた。マシコ・ピロ族に通じる言語を話すYine族によると、マシコ・ピロ族は自分たちの土地に伐採業者が入ってきていることに憤り、非難していたという。

ロイター通信は、マシコ・ピロ族が自分たちの土地に伐採業者が入ってくるようになったため、それから逃れるように、食料を求めて熱帯雨林から姿を現す頻度が増えているとする先住民の権利保護団体「FENAMAD」の懸念について報じている。

FENAMADの代表者は「この地域にはマシコ・ピロ族が数多く住んでいます。政府は土地の保護を怠るばかりか、伐採業者に売却している」と指摘し、「伐採のために雇われた労働者がマシコ・ピコ族を根絶やしにしてしまう病気を持ち込むこともありえます」と訴えている。

部族と伐採業者の双方が暴力的な手段を選ぶことにもなりかねず、この地域についてマシコ・ピコ族による領有権を認め、法律で保護することが重要だとしている。

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