「エアコンの節電方法を誤解している人が約6割」
ダイキン工業は2023年7月13日、そんな驚きの調査結果を発表した。
調査は、全国の20歳~59歳までの男女527人を対象に実施し、510人から回答を得た。
効果的な節電方法と逆効果になりかねない方法をそれぞれ4つずつ挙げ、「夏場にエアコンを使う際、節電になると思うものはなんですか」と複数回答形式で尋ねた。
ダイキン工業は「効果的な節電方法が多く選ばれた一方で、約6割の人が逆効果になる方法を効果的なものとして選んでしまう結果となりました」と報告している。
さらに、誤解のある節電方法と認知度が高い節電方法をそれぞれランキング化。結果は次のとおり。
「誤解のある節電方法のランキング」トップ4は?
4位 風向は下向きに設定し、人が生活する床上付近を集中的に冷やす(12.2%)
風向は下向きに設定することで、冷房中の天井付近と床付近の温度に差が出る「温度ムラ」が発生し、消費電力の増加につながるという。「温度ムラ」を防ぐためには、風向は「下向き」ではなく「水平」にするのがおすすめだそう。
3位 少しの時間でも使わないときは、こまめにスイッチを切る(19.0%)
スイッチのオン・オフの繰り返しは、圧縮機への負荷が高まる頻度が増え、その分、多くの電力を消費する原因となるそう。ダイキン工業の実験によると、日中の場合30分程度の外出なら一度オフにするより「つけっぱなし」の方が節電につながる結果となった。
2位 室外機全体をカバー等で覆い、直射日光が当たらないようにする(22.9%)
室外機周辺に障害物があり、吸込口や吹出口が塞がれてしまうと、熱を効率的に逃がせずエアコンに負荷がかかり、無駄な電力消費につながるという。そのため、室外機を覆うのは避ける必要がある。
1位 風量はできるだけ『弱』で使う(26.5%)
風量を抑えるとファンの回転音が小さくなるため、消費電力が抑えられているように思われがち。ですがエアコンの仕組み上、室内が涼しくなるまでに時間がかかり、その分、消費電力量が増加する場合があるそうだ。
「効果的な節電方法認知度ランキング」では、「空気清浄機や扇風機、サーキュレーターをエアコンとセットで使う」(56.9%)がトップ。次いで「室内機のフィルターを定期的に掃除する」(47.1%)がランクインする結果となった。
ダイキン工業は、節電方法を誤解する人が多いことを踏まえて、上手な節電方法を解説した「エアコンの『冷やすしくみ』と電気代の関係」を公開している。