世界では仕事の関係で海外に駐在する人や、手頃な生活費を求めて海外移住する人もいる。そこで気になるのが都市によって異なる物価である。
1位と2位は、去年と同様に香港とシンガポールがそれぞれランクイン。
香港とシンガポールは土地の面積が小さいことから住宅供給が限られている。その結果居住者や海外駐在員にとって住居費が主要な出費の1つとなっているという。また重要な経済拠点である両都市には多くの海外駐在員が集まっており、商品やサービスのコストをさらに押し上げているという。
他にもトップ10には、3位のチューリッヒを含む、スイスの4都市がランクインした。
日本では東京が49位にランクインし、昨年の19位から大幅なランクダウンとなった。
マーサーグローバルモビリティリーダーであるイヴォン・トレイバー氏は声明で、「生計費の問題は、多国籍企業と従業員に大きな影響を与えています」「生計費の高騰により海外駐在員はそれぞれのライフスタイルを調整したり裁量的支出を抑えたり、あるいは基本的なニーズを満たすのに苦労することになるかもしれません」と述べた。
生活費が最も高い世界の都市トップ10は以下の通り。
2024 生計費調査都市トップ10
1位 香港(香港)
2位 シンガポール(シンガポール)
3位 チューリッヒ(スイス)
4位 ジュネーブ(スイス)
5位 バーゼル(スイス)
6位 ベルン(スイス)
7位 ニューヨーク(米国)
8位 ロンドン(英国)
9位 ナッソー(バハマ)
10位 ロサンゼルス(米国)
マーサーの世界生計費調査は、多国籍企業や政府機関が海外駐在員の報酬・手当を設定する際に利用されている世界で最も包括的な調査の1つ。ニューヨークをベース都市とし、ニューヨークを100として各都市と比較。住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格から分析した。米ドルを基軸通貨とし、為替レートは2024年2月の平均を使用している。