高速道路のインターチェンジ(IC)やサービスエリア(SA)から本線に合流する場所では、よく渋滞が発生していますよね。そんな時、ドライバーの皆さんは加速車線のどこから合流していますか?
本線が渋滞している中、加速車線の先頭まで走って合流すると「ずるい」と思われるのではないか。先頭まで行くと焦るから加速車線の序盤で合流しようーー。
しかし、この気遣いや焦りが渋滞を招く原因となっているそうです。
重要なのはファスナー合流
NEXCO中日本東京支社(@c_nexco_tokyo)は6月22日、「お知らせ」と題し、次のようなことを呼びかけました。
「インターチェンジやサービスエリアから高速道路本線へ合流の際は、加速車線の先頭まで進み、1台ずつ交互に合流するファスナー合流にご協力をお願いします」
ファスナー合流とは、「合流時に加速車線の先頭まで進み、一台ずつ交互に合流すること」を指します。
つまり、加速車線の途中から合流するのではなく、先頭まで進んで本線に合流するように発信しているのです。
それはなぜか。同支社は「加速車線の途中から合流すると交通の流れが悪くなります」としていました。渋滞につながるということですね。
では、なぜファスナー合流が渋滞対策になるのでしょうか。
NEXCO中日本名古屋支社は2020年2月、「ファスナー合流による渋滞対策の効果」を発表しました。
ファスナー合流による対策を実施したのは、「名神上り線」の一宮JCT(ジャンクション)付近。東海北陸道から合流する車が加速車線の至る所から合流するため、名神や東海北陸道の交通の流れを悪くし、渋滞が発生していました。
そこで、合流場所の加速車線の先頭付近までラバーポールを設置し、ファスナー合流を促したところ、交通量はほぼ横ばいだったにもかかわらず、 名神と東海北陸を合わせた渋滞による損失時間が約3割も減少したといいます。
また、渋滞している区間の平均通過時間も、名神では約13分から約10分に短縮しました。
ファスナー合流には一定の効果がありそうですね。また、ファスナー合流が定着することで、さらなる渋滞の緩和につながっていきそうです。ドライバーの皆さんもぜひ参考にしてみてください。