イスラエルによるパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃が続く中、ガザで苦しむ子どもたちを支援しようと、ミュージシャンの坂本美雨さんが6月24日、オークション企画《Watermelon Seeds Fundraiser》を立ち上げたことを発表した。
「どうか生き延びてほしい」
坂本さんは公式サイトで、ガザでは悲惨な状況が続いているとした上で、「生き延びている子どもたちも、肉体的・精神的に様々な治療が必要で、この先も長期的な支援が不可欠です」と言及。
世界各地で、ガザ支援のために様々な立場から立ち上がる人たちの動きを踏まえ、「日本からもアーティストとして何かできないかと考え、オークションを企画しました」と、プロジェクトの意図を説明した。
続けて、坂本さんは「私は、アーティストの表現という行為は生きるための営みであり、持って生まれた命を輝かせるものだと思っています。それは命が奪われることの対極にあるものではないでしょうか」と投げかけた。
「ひとりひとりに、愛する人がいて、その子を愛している人がいます。どうか生き延びてほしいと心から願っています」とつづった。
オークションでは、賛同するアーティストたちの作品を出品し、集まった寄付金をガザ支援に充てる。
オークションで集まった支援金の寄付先の候補として、
(3)ガザの人たちへ直接寄付
の3つを挙げている。
出品者は6月25日時点で約30人近くとなっている。俳優の小泉今日子さんや満島ひかりさん、ミュージシャンのさだまさしさん、森山直太朗さんといった著名人が名を連ねる。
オークションの開始は7月中旬を予定し、Yahoo!オークションで特設ページを設けるという。
▽メッセージ全文・出品者一覧
坂本美雨さんのメッセージ全文と、出品者一覧(6月25日時点)は以下の通り。
♢
この度、ガザ人道支援の資金を集めるためのオークションを開催させていただきます。
この9ヶ月間、ガザでは悲惨な状況が続いています。
イスラエル軍の攻撃によりこれまでに45,223人以上が犠牲となり、その7割が女性と子どもたちです。
現在、約200万人が難民生活をしており、物資が足りず飢餓にさらされています。
生き延びている子どもたちも、肉体的・精神的に様々な治療が必要で、
この先も長期的な支援が不可欠です。
この状況を受け、世界では様々な立場の人が人道支援のために立ち上がっています。
日本からもアーティストとして何かできないかと考え、オークションを企画しました。
私は、アーティストの表現という行為は生きるための営みであり、持って生まれた命を輝かせるものだと思っています。
それは命が奪われることの対極にあるものではないでしょうか。
守られるべき存在である子どもたち。
ひとりひとりに、愛する人がいて、その子を愛している人がいます。
どうか生き延びてほしいと心から願っています。
今回、尊敬するアーティストの方々にお声がけし、賛同してくださった皆さんの想いが集まりました。
この想いがどうか届きますように。
坂本美雨
■出品者 (敬称略・五十音順)
【漫画家】浦沢直樹
【ミュージシャン、俳優】UA、岡本多緒、加藤登紀子、小泉今日子、後藤正文(ASIAN KUNG-FU GENERATION)、コムアイ、小室哲哉、坂本龍一(by マネージメント)、さだまさし、志磨遼平(ドレスコーズ)、高木完、満島ひかり、持田香織、森山直太朗
【映画監督】三宅唱
【アーティスト】井上涼、Ed TSUWAKI、小菅幸子、下條ユリ、長場雄
【デザイナー】皆川明(mina perhonenデザイナー)
【写真家】川内倫子、嶌村吉祥丸、平野太呂
【活動家】eri 【モデル】高山都