このドレスの色は、「白と金」それとも「青と黒」?
2015年にインターネットを席巻した「ドレス論争」。この議論の火付け役となったスコットランド在住の夫妻の夫が5月9日、2022年3月に妻に暴力を振るい、命の危険にさらしたことを認めた。
キア・ジョンストン容疑者と妻のグレース・ジョンストンさんは2015年、2人の結婚式に参列したグレースさんの母親が着ていたドレスの色をめぐる議論で一躍有名になった。
ドレスの色は実際には青と黒だったが、白と金に見えるという人たちとの間で意見がわかれた。ドレスの画像がネットに投稿されると、セレブも巻き込む世界的な議論になり、「インターネットを破壊したドレス」というニックネームもつけられた。
このドレスの注目度は高く、夫妻はアメリカの人気トーク番組「エレンの部屋」に出演したほどだ。
しかしキア容疑者は2023年、グレースさんを殺害しようとした罪で逮捕され、11年以上にわたるDV(ドメスティックバイオレンス)に問われ、起訴された。
ジョンストン夫妻はスコットランドのコロンゼー島に住んでおり、 ガーディアンによると、グレースさんは襲われる数日前にキア容疑者から「本土での仕事の面接を受けるな」と言われたが、従わなかったという。
キア容疑者は事件当日、パブで酒を飲みながら「お前は俺を支えるべきなのに、そうしていない」という趣旨のメッセージをグレースさんに送ったとされる。
自宅に戻ったグレースさんは、キア容疑者から別れを告げられた。グレースさんが自宅から出ると、キア容疑者が追いかけてきて地面に押さえつけ、首を絞めてきたという。
BBCによると、グレースさんの悲鳴を聞いた人がキア容疑者引き離したものの、同容疑者はナイフを持って戻ってきて今度は「殺してやる」と脅した。
グレースさんは友人にメッセージを送って助けを求めた後、当局に通報して「夫が私を殺そうとしている」と訴えたとされる。
検察は法廷で「(コロンゼー島は)警察が常駐していない遠隔地でグレースさんは逃げられない状況にあった」と説明した。
キア容疑者は保釈を求めていたものの、判事は「あなたは繰り返し妻の首を絞め、怪我を負わせ、生命を危険にさらした。彼女にとって恐怖に満ちた状況であったに違いない」と述べ、決までの勾留を決定した
グラスゴー高等裁判所によると、判決は6月6日に言い渡される。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。