岩手県にある「盛岡市動物公園 ZOOMO」が、公式Xに保護された白いニホンリスの姿を投稿し「白くて美しい」「体調が心配だね」と注目が集まっています。
4月に保護されたニホンリスの子どもは毛が真っ白。「アルビノ」という体の色素が生まれつき不足している体質を持っています。保護された際は体調がすぐれなかったそうですが、治療の甲斐もあり食べる量も増えて少しずつ落ち着いてきた様子。とはいえ、まだ毎日の注射治療や投薬は欠かせないそうです。
投稿には1.2万もの「いいね」が寄せられ、「アルビノのニホンリスっているんだね!美しいな」「初めて見ました、珍しいですね」「元気になってよかったね!」と反響が寄せられました。
ハフポスト日本版は盛岡市動物公園ZOOMOの獣医師と企画営業広報課に話を聞きました。
保護の経緯は、「岩手県営運動公園内で市民の方に保護され、動物公園へ搬入され園内の動物病院で入院治療を行っています」とのこと。「特に動物病院で保護されている野生動物たちは来園されるお客様の目の届かないところにいるので、積極的にSNSでの情報発信を行っています」と話しました。
また投稿について、「盛岡市動物公園ZOOMOでは動物の病気や死も包み隠さずお知らせすることを大切にしています。『生』だけでなく『死』も含めて『命』であり、ネガティブなイメージを持たれがちな病気や死についてもお伝えすることで命の大切さについて考える機会としてほしい」と説明。
今後については、「野生動物の救護は元気になれば自然に返すことを基本としていますが、重傷を負ったりして自然界で自立して生きていけるだけのリハビリができない場合には、動物公園の一員として迎え入れることもあります。今回の場合はまだどうなるかわかりませんが、まずはしっかり元気になってもらうことを目標としています」と話していました。
投稿の反響について聞くと、「今回の投稿でニホンリスが花などを食べるのを初めて知った方も多かったのではないでしょうか。単にかわいいというだけではなく、今回の投稿を機に身の回りの野生動物に興味を持っていただいて、彼らがどのような生活をしているのか、どうして保護されるようなことになるのかなど彼らが抱える問題を考えるきっかけとしてほしい」とのこと。
盛岡市動物公園ZOOMOでは、自然環境や命について考えるきっかけにしてほしいと園内中央部の観覧可能エリアに新しく動物病院を建て替えるプロジェクトを進めているそう。