フランスの高校生が、イスラエルによるガザ地区での虐殺に抗議するため立ち上がった。
5月4日、フランス高校生組合は声明を発表。「5月6日から、私たちはガザの停戦とパレスチナ国家の承認を要求するために、高校を封鎖することを呼びかけます」と表明した。
5日には、同組合副会長のマネス・ナデルさんがフランスのニュースメディアBFMTVのインタビューで、「今ガザで起きていることを目の前にして、これは大虐殺であり、それ以外の言葉はないと思う」と語り、「明日には数十校と大規模な範囲で学校が閉鎖されるだろう」と述べた。
ロイター通信によると、フランスでは4月29日、ソルボンヌ大学で学生らがイスラエルによるガザ地区での虐殺に対する抗議活動を行い、警察が数十人のデモ参加者を排除。3日には、名門大学のパリ政治学院でもキャンパスの建物を一晩占拠していた学生ら約90人を警察が排除した。
ナデルさんはこれらの動きを受け、「高校生は、この1週間ずっと続いている学生たちの動員に参加する必要がある」と語った。
地元紙によると6日、フランス中央部にあるアンブロワーズ・ブルギエール高校では生徒約300人が、「ガザ停戦」を求めて学校の正門を封鎖した。
また、ナデルさんはXで「フランス全土の高校が、平和の名の下に封鎖を行っている」とコメントし、抗議活動の様子と見られる写真を複数投稿した。
イスラエルによるガザへの侵攻により、これまでに多くの子どもを含む3万4000人以上が犠牲になっている。
武装組織ハマスは6日、仲介役のカタールとエジプトに対し「停戦案を受け入れる」と伝えたが、イスラエルのネタニヤフ首相は「イスラエルの基本的な要求からかけ離れたもの」と反発し、ガザ最南端ラファの検問所を制圧するなど侵攻を続けている。