着替えを見られて怒る少女のフィギュアを、発売元・雑誌がそれぞれX上で「可愛らしい」などと紹介したことが、批判を浴びている。
問題になっているのは、ゲームソフト「ソフィーのアトリエ ~不思議な本の錬金術士~」の「ソフィー・ノイエンミュラー お着替えmode」フィギュアだ。
製造・発売したキューズQは、フィギュアを「お着換え中にドアが開いてしまい、怒って抗議するしぐさが可愛らしいです」と説明している。
製造・発売元は「のぞき」被害のシーンであると表明したわけではないが、この製品を紹介した情報誌ファミ通が「着替えを覗かれて抗議するソフィ―のフィギュアが登場。 涙目で怒る仕草がかわいらしいフィギュア」とソーシャルメディアで記載。
「のぞき」を肯定したようなこの投稿は、誰でも見ることができるX上で紹介されたものだ。
この投稿に対し「性加害を肯定しているとしか思えない」などの声が投稿されている。
ファミ通はKADOKAWAグループであるKADOKAWA Game Linkageが運営する媒体だ。
KADOKAWAは、自社サイトで「コンテンツやサービスにおける表現の自由を尊重していますが、例外として、いたずらに差別や偏見を助長したり、他者の権利を不当に侵害する表現については、許されないものと考えている」と述べている。
軽犯罪法は「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかにのぞき見た者」を拘留又は科料に処すると定めている。
一方で、高校の修学旅行先での「のぞき・盗撮」事件に対して、「男子高校生なら当たり前」と著名人が表明するなど、「のぞき」の被害者に与えるダメージを軽く見る風潮が蔓延していると識者も指摘している。
ハフポスト日本版は、ソーシャルメディアに投稿された声などについて、ゲームソフトの発売元である株式会社コーエーテクモホールディングスや、KADOKAWAにコメントを求めている。