就職や大学入学を機に1人暮らしを始める人が増える4月。実は、誤使用による「製品事故」が起こりやすくなる季節でもあります。
例えば、電子レンジの使い方を誤り、「肉まん」が破裂して発火するという事故も。特に春に気をつけてほしい製品事故について、製品評価技術基盤機構(NITE)が発信しています。
ゆで卵が破裂、肉まんから炎
NITEによると、電子レンジで禁止されているものを温めると、破裂・発火する恐れがあります。
2018年11月、奈良県の高齢者が電子レンジでゆで卵を含む調理物を加熱していたところ、ゆで卵が破裂。その衝撃で、レンジ庫内のガラスプレートが破損しました。
取扱説明書には、「生卵やゆで卵、目玉焼きは加熱しない。破裂した衝撃で庫内が破損する恐れがある」と記載されていました。
また、NITEは肉まんを電子レンジで長時間加熱したことによる事故の再現映像を公式YouTubeに公開しています。
その映像を見ると、徐々にレンジの中から煙が漏れ始め、いきなり「ドン!」という衝撃音が鳴り響いて扉が開き、肉まんから炎が上がっている様子がわかります。
電子レンジはマイクロ波を利用して食品を温めますが、加熱しすぎると食品が炭化します。その状態で加熱を続けると、そこにマイクロ波が集中してスパークが発生し、発煙・発火する恐れがあります。
特に油分を含んでいる食品は爆発的に発火する恐れがあるので危険だそうです。
ゆで卵や肉まんのほかにも、クッキーや冷凍食品などのアルミ包装、パンなどの食品包装の留め具として使われる金属製のワイヤーを温めてしまうと、金属部分から火花が発生して発火します。
また、電子レンジはこまめに庫内やドアの掃除を行う必要があります。食品かすなどの汚れが付着した状態で使用すると、炭化してスパークし、発火する可能性があります。
取扱説明書で温めが禁止されているものをチェックすることも重要です。