日本財団は4月3日、国や社会に対する意識をテーマにした18歳意識調査の結果を公表した。
調査対象は、日本・アメリカ・イギリス・中国・韓国・インドの17〜19歳。各国1000人ずつが回答した。
調査で「自分の国の将来」について聞くと、「良くなる」と回答したのは中国で85%、インドで78.3%、韓国で41.4%だった。
一方、日本で「自国の将来が良くなる」と回答したのは15.3%で、調査対象の6カ国中最下位だった。
また、「高齢者への支援の充実度」と「若者への支援の充実度」を比較すると、日本では25.9ポイントの差をつけて、高齢者への支援の方が若者への支援より充実していると考える若者が多かった。日本以外の5カ国では大きな差はなかった。
自分自身について聞くと、日本では「自分のしていることには、目的や意味がある」「将来の夢を持っている」「自分は他人から必要とされている」「自分には人に誇れる個性がある」の項目で5カ国中最下位という結果に。他国とは10ポイント以上の差がついた。
また、「国や社会に役立つことをしたいと思う」「自分は責任がある社会の一員だと思う」などの、自身と社会の関わりについて項目に同意できるか聞くと、日本は全ての項目で6カ国中最下位だった。
特に「自分は大人だと思う」「自分の行動で、国や社会を変えられると思う」と回答した日本の若者は5割を切る結果になった。
調査では「他国の若者に比べ日本の若者の自己肯定感や自己効力感が低い実態が数字にも表れています」と分析している。
なりたい職業について聞くと、日本では「芸能・音楽・映画」「医師・看護師」「教師・講師・保育士」が上位にランクインした。また、「特にない」が20.3%と、各国の0.5〜3.2%と比べて多い割合となった。
「人生において大切にしたいと思っていること」について聞くと、アメリカ、イギリス、中国、韓国、インドでは「家族」と回答する人が最も多かった。
一方、日本で最も多かった回答は「自身の好きなことややりたいこと・趣味(52.5%)」だった。2位は「家族(43.8%)」、3位は「友達(39.0%)」だった。