約500年後の2531年には、日本人全員の名字が「佐藤さん」になるかもしれないーー。
エイプリルフールデーの4月1日、「2531佐藤さん問題」が提唱された。
だが驚きなのは、これがエイプリルフールのネタではないことだ。
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この試算結果を発表したのは、選択的夫婦別姓制度導入を求める「一般社団法人 あすには」。
日本は世界で唯一、夫婦同姓が義務付けされている。同団体によると、13万種類あったという名字だが、毎年結婚した組の数だけ名字が減少し、夫婦同姓の仕組みが続けば「やがて1つの名字になってしまうのでは」と考えたという。
そこで同団体は、東北大学高齢経済社会研究センターの吉田浩教授に調査を依頼。日本で最も多い名字である「佐藤」姓の増加率や人口動態から分析を行った。
その結果、このまま選択的夫婦別姓が導入されない場合、「約500年後の2531年には、佐藤姓が100%に達する」という試算結果が導き出されたという。
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発表当日のエイプリルフールデーには、賛同企業がSNSなどで「佐藤化」アクションを実施。事務所の所属アーティストや、野菜の生産者がみんな「佐藤さん」に変わり、「もしみんなが佐藤さんになったら...」という世界を描いた。
選択的夫婦別性をめぐっては3月8日、男女12人が夫婦別性を認めない民法の規定は憲法に違反するとして国を提訴。同日には経済団体やビジネスリーダーなどが選択的夫婦別性導入を政府に求め、要望書と約1000人分の署名を提出した。
2023年10月に発表された国立社会保障・人口問題研究所などからの研究チームが行った「家族と性と多様性にかんする全国アンケート」では、83.9%が選択的夫婦別性に賛成している。
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