アメリカ・オハイオ州で3月18日、赤ちゃんをベビーサークルに入れたまま10日間のバケーションに出かけた親に終身刑が言い渡された。
元代理教師のクリステル・キャンデラリオ被告は2023年6月、生後16カ月の我が子ジェイリーンちゃんをベビーサークルに入れたまま、プエルトリコとミシガン州デトロイトに旅行に出かけた。
ブレンダン・シーハン判事は、キャンデラリオ被告の行動を「小さな牢獄に閉じ込めた」「究極の裏切り行為」と非難。
「あなたがジェイリーンを監禁場所から出さなかったように、あなた自身も自由のない独房で残りの人生を過ごすべきだ」と告げた。
法医学者は、ジェイリーンちゃんの死因をネグレクトによる餓死と重度の脱水症状と断定。キャンデラリオ被告は、殺人や子どもを危険にさらした罪を認めている。
18日の審理で、検察はスーツケースを持って6月6日に家を出たキャンデラリオ被告が、10日後の16日朝に戻る様子を捉えた監視カメラ映像を流した。キャンデラリオ被告は帰宅から約10分後に「娘が死にかけている」と緊急通報したという。
検察によると、キャンデラリオ被告は救急隊が到着する前に、ジェイリーンちゃんの服を着替えさせたものの、ジェイリーンちゃんの手足や爪の下、口、歯には排泄物が付着していた。
キャンデラリオ被告は当初、体調を崩して嘔吐した娘を家で看病していたと証言していたという。
クリーブランド警察のテレサ・ゴメス巡査部長は「被告は自分の娘の健康や安全、ウェルビーイングよりも、ボーイフレンドとプエルトリコで過ごす休暇を重視しました。母親がビーチで日光浴を楽しんでいる間に、ジェイリーンは恐怖と孤独の中で、長くつらい死を遂げたのです」と法廷で述べた。
キャンデラリオ被告の弁護人デレク・スミス氏は、「被告はうつ病と不安障害の治療を受けていたものの、行動は正当化できない」と述べた。
キャンデラリオ被告は法廷で「自分の行いを正当化するつもりはないが、私がどれほど苦しんでいたか誰も知らなかった」「毎日、許しを求めて祈っている」と通訳を介して語った。
しかし判事は、罪を隠ぺいしようとしたのは被告が反省していない証拠であると指摘。
「小さな赤ん坊は、辛抱強く耐えて誰かが救ってくれるのを待っていた。あなたは電話一本でそれができたのです」と述べ、仮釈放なしの終身刑を言い渡した。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。