大リーグのロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平選手の専属通訳・水原一平氏が、違法賭博と窃盗の疑惑でドジャースから解雇されたと報じられている。
水原氏は大谷選手を公私ともに支えてきた。どんな人なのか、振り返る。
日ハムの通訳後、大谷選手と渡米
スポーツ報知などによると、水原氏は1984年12月31日生まれ。北海道・苫小牧市で生まれ、米カリフォルニア州の高校に通い、大学を卒業した。
2012年にヤンキースの春季キャンプに招待選手として臨んだ岡島秀樹投手の通訳を務め、13年にプロ野球・北海道日本ハムファイターズで英語圏の選手の通訳を担当した。
なお、大谷選手は12年のドラフトで日本ハムから1位指名を受け、5年間プレー。17年、大谷選手のロサンゼルス・エンゼルス移籍に伴い、日本ハムを退団し、以降は大谷選手の専属通訳を務めている。
水原氏は、メジャーリーグでプレーする大谷選手を公私ともに支えてきた。インタビューの通訳から車の運転、キャッチボール相手をはじめ、私生活のサポートなどを担ってきた。
大谷選手がエンゼルスで初のスプリングトレーニング(春季キャンプ)に参加した際の記者会見で、記者から通訳に水原氏を指名した理由を問われた大谷選手は、以下のように答えていた。
「5年間、一緒にファイターズでやってきて、僕自身とても信頼していますし、そういう方にやってもらえるというのはすごく僕にとっては心強いんじゃないかなと思っています」
移籍1年目から「二刀流」で活躍し、新人王を獲得した大谷選手。2018年11月に日本記者クラブで会見した際も、「支えになった人は?」という記者の質問に対し、水原氏の名前を挙げていた。
「お世話になったのはやっぱり一平さん。通訳として1年間一緒にやってきましたし、グラウンドのレベルで、同じフィールドの上でやってきたので、私生活も含めて本当にお世話になりました」
大谷選手の躍進にともない、国内外問わずファンの間では水原氏の人気も上昇。
2021年、ホームランダービーで捕手役を務めることが発表されると、ファンから喜びの声が相次ぎ、エンゼルスも公式Twitterアカウント(当時)で「ホームランダービーに出場する翔平のキャッチャーを務めるのは誰でしょうか?」とつづっていた。
ドジャース移籍後の24年2月に開かれたファン感謝祭で、水原氏との関係を聞かれた大谷選手も「ここはビジネスの関係なので、友達ではないですけど」とジョークを飛ばすなど、これまで培ってきた仲の良さが伺える場面もあった。
(この記事は2021年7月12日に配信されたものを再編集したものです )