ライブ会場で緊急避妊薬(アフターピル)が無料配布される。グラミー歌手のワールドツアーで

ワールド・ツアー敢行中のオリヴィア・ロドリゴさん。女性の「リプロダクティブヘルス」を掲げる彼女の会場で配布されたものとは…。

ワールドツアー中の米歌手、オリヴィア・ロドリゴさんのミズーリ州セントルイスでの公演で、来場したファンにコンドームや緊急避妊薬(アフターピル)やコンドーム、中絶ケアの支援のための情報が含まれたキット無料配布された

オリヴィアさんのファンアカウントや、アカウントを引用した地元の中絶基金などが伝えている。

Free Plan B is being given out at @OliviaRodrigo's GUTS WORLD TOUR in St. Louis tonight by @MOAbortionFund. pic.twitter.com/haP1XhUkK8

— Rodrigo Times (@RodrigoTimes) March 13, 2024

アメリカの最高裁は、女性の人工妊娠中絶権を認めた「ロー対ウェイド判決」を2022年に破棄。そのため、中絶の権利を認めるかどうかは各州に委ねられることになった。ミズーリ州は、中絶が禁止され違法となった州の一つだ。

今回のツアーにあわせて、ロドリゴさんはすべての女性、少女、リプロダクティブヘルス(性と生殖に関する健康)の自由を求める人々を支援するための活動として、チャリティ基金「Fund 4 Good」を設立。

ワールドツアーチケット販売の収益の一部は、「Fund 4 Good」に寄付される。

ロドリゴさんは、全国中絶基金ネットワークの地方支部と連携し、人種・女性差別や医療の壁によって、最も影響を受けている人々が適切な医療を受けられるよう、活動を推進していくと発表したいる。

GUTSツアー、カリフォルニア・パームスプリング公演でパフォーマンスするオリヴィアロドリゴさん=2024年2月撮影
GUTSツアー、カリフォルニア・パームスプリング公演でパフォーマンスするオリヴィアロドリゴさん=2024年2月撮影
Christopher Polk via Getty Images

オリヴィア・ロドリゴさんは2003年生まれでカリフォルニア州出身。ディズニーチャンネルのTVシリーズで主演を務めるなど俳優として人気を博してきた。

シンガーソングライターとしては2021年に17歳でデビューするなり、第64回グラミー賞(2022年)で最優秀新人賞を含む3部門を受賞、TikTokなどで若者から絶大な支持を得ている。今回のツアータイトルに冠された『GUTS』は2023年に発売された2ndアルバム。

過去のコンサートなどでも中絶を禁止する決定について批判し、女性の権利のために闘うことを表明していた。

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