性暴力被害を公表したジャーナリストの伊藤詩織さんが、自身を誹謗中傷するTwitter(現在のX)上の複数の投稿に「いいね」を押され名誉を傷つけられたとして、自民党の杉田水脈・衆院議員に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は、杉田議員側の上告を棄却する決定をした。2月8日付。
杉田議員に55万円の賠償を命じた二審の東京高裁判決が確定した。
二審判決によると、杉田議員は2018年6〜7月、性暴力被害を訴えている伊藤さんに対する、「枕営業の失敗」「売名行為」などと誹謗中傷する計25件の書き込みに「いいね」を押した。
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2022年3月の一審・東京地裁判決は、伊藤さんの請求を棄却。これに対し、同年10月の二審判決は、対象ツイートの内容は、根拠なく伊藤さんが性被害を受けたとの事実を否定し、中傷したことから「名誉感情を侵害するものと認められる」と判断。これらに「いいね」を押して賛意を示すことは、同様に名誉感情を侵害するものだとした。