厚生労働省は1月30日の労働政策審議会で、従業員が301人以上の企業に勤める女性の平均賃金が男性の69.5%だったとする調査結果を公表した。
厚労省の雇用機会均等課は、「管理職に占める女性の割合の低さや、男性に比べ女性は勤続年数が短い傾向にあることが賃金の差異の背景にあると考えられる」と述べた。
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女性活躍推進法に基づく省令が2022年7月に改正され、従業員が301人以上の企業は「男女の賃金の差異」を開示することが義務付けられた。開示の義務化後、厚労省は初めて結果をまとめた。
開示義務の対象となる1万7370社のうち、厚労省が把握した1万4577社の情報を基に平均値を出した。
男性の賃金に対する女性の賃金の割合は、全労働者で69.5%。雇用形態別では、正規雇用労働者は75.2%、非正規雇用労働者は80.2%だった。
同課は、全労働者において差異が最も大きかった要因として、雇用労働者に占める割合が、男性・正規▽女性・非正規▽女性・正規▽男性・非正規━の順で多く、男女で非正規雇用の比率に偏りがあることが挙げられると説明した。