1月に能登半島地震が発生し、今も多くの人が避難生活を強いられる状況が続いている。このことを受け、防災の意識がより一層高まり、防災グッズを買い求める人が各地で増加していると報じられている。中には、前年比で売り上げが5倍に達した店舗もあるという。
「家でどんな防災グッズを準備しているか」というアンケートから、年代別や地域別などそれぞれの結果を紹介する。
家でどんな防災グッズを準備している?
全体のアンケートの結果では、3位が「非常食(43.6%)」で、2位が「飲料水(46.2%)」だった。1位は「懐中電灯・ランタン(47.8%)」となった。一方で「準備していない」と回答した人も27.8%いた。
ランキングの順位は以下の通り。
1.懐中電灯・ランタン
2.飲料水
3.非常食
4.充電器・バッテリー
5.ラジオ
6.歯ブラシ
7.応急処置キット
8.防寒具
9.メガネ・コンタクト
10.非常用トイレ
11.予備の衣服と靴
12.防護具(ヘルメット・マスク等)
13.その他
「その他」の回答としては、「耳栓」や「ルームシューズ(避難所で使用する)」があった。
年代別で見ると、防災グッズを「準備していない」と回答した人は10代で40.0%、20代で39.0%となり、約6割の人しか何らかの防災グッズを準備していないという結果になった。
一方で、30代から50代の回答を見ると、約8割の人が防災グッズを用意しており、防災に関する意識に違いがあることがわかった。
フォーイット社は、10〜20代で防災グッズを準備していない人が約4割いることを「命の危険を感じるような大災害の経験を鮮明に記憶している人が30代以降に比べて少ないのかもしれない」と分析している。
子どもの有無から見た結果では、ほとんどの項目で子どもがいる人がいない人の回答率を上回る結果となった。特に「防護具(ヘルメット・マスク等)」や「応急処置キット」で差が顕著だった。子どもがいる人の回答は「防護具(ヘルメット・マスク等)」が18.7%、「応急処置キット」は23.7%だったが、いない人はそれぞれ10.8%と16.1%という結果となった。
フォーイット社は「子供が生まれることで、親として子供を守らなければならないという責任感が芽生え、防災への意識も高まっていることが伺える」とコメントしている。
居住地域別で見ると、ほとんどの項目で九州の人の回答率が飛び抜けて高いことが分かった。九州は日本の中でも特に災害の多い地域であり、2016年に震度7を観測した熊本地震や、2020年の熊本豪雨など、多くの被害をもたらしている。
一方で、中国・四国地方で生活する人で、防災グッズを「準備していない」と回答した人は37.0%に及び、他の地域と比べても高い傾向にあった。
フォーイット社は「九州に住んでいる人々は普段から防災の意識が高く、きちんと防災グッズを常備していることから、他の地方と差が生まれているのかもしれない」と分析している。
防災グッズのチェックリストも必見
災害はいつどこで起こってもおかしくない。もし、何か起こってもすぐに逃げることができるよう、防災グッズを備えておくことが大切だ。
首相官邸のサイトでも、災害時に必要な備蓄や非常用持ち出しバッグの準備などについて紹介している。チェックリストを元に必要なものを揃えるなどあらかじめリュックに詰めておくと落ち着いて避難することができる。
ぜひ参考にしてほしい。