ウェザーニュースで「窓の大掃除をしましたか?」というアンケート調査を実施しました。
結果は、「しない」が41%だったのに対し、「もうした」が16%、「する予定」が43%で、窓掃除をする人の割合が多く、さらにこれから取りかかる人が多いようです。
窓の大掃除はこれから、という方に朗報です。おそうじ本舗の技術アドバイザー・尾崎真さんに、短時間で窓ガラスをピカピカにするプロの技を教えていただきました。
窓ガラスをきれいにして、すがすがしい気持ちで新年を迎えてはいかがでしょう。
窓ガラスの汚れの正体
汚れを落とす方法を教えていただく前に、窓ガラスの汚れの正体について聞きました。
「窓ガラスは、内側と外側で汚れの原因が異なります。まず、内側に付着しているのは、ホコリ、手アカ、油汚れなどです。
ホコリは普通であれば取り除きやすい汚れですが、半年に1回か1年に1回しかお掃除していないと、結露の水分などと合体して取り除きにくい汚れに変化しています。
手アカは開け閉めで触る箇所と、小さな子どもがいる家庭では、子どもの目線の高さに集中しています。日頃から、その部分だけでも拭く習慣をつけたいものです。
油汚れは、カウンターキッチンのようなLDK一体型の空間では、キッチンの換気扇で吸いきれなかった油汚れが水蒸気となって、リビングの窓ガラスまで飛んでいます。また、タバコを吸う人がいると、レースカーテンをすり抜けたヤニが、窓に付着しています。
外側の汚れは、雨混じりの土や砂、季節によっては花粉や黄砂、雨でできた水アカなどです。
1階で庭に面した窓ガラスは雨混じりの土や砂で汚れ、幹線道路沿いは排気ガスで黒ずんでいるものです。雨で濡れたまま放置していると、カビも生えやすくなります」(尾崎さん)
窓ガラスのお掃除に用意するもの
しっかりお掃除するには、どんな道具を用意すればいいのでしょうか。
「タオル1枚、アルカリ電解水、スクイージー、マイクロファイバークロスを用意してください。
アルカリ電解水は最近人気のお掃除グッズで、スーパー、ドラッグストア、ホームセンターなどで売られています。タンパク質や油脂を分解し、皮脂汚れや煙草のヤニを落とします。界面活性剤を使っていないので、すすぎや水拭きの必要がなく、環境や人にやさしい洗浄水です。
スクイージーは、T字型の先端にゴムなどがついた水切りのことです。取っ手の長いものは高い窓をお掃除するプロ用なので、家庭の窓ガラスには取っ手の短いものが使いやすいでしょう。
マイクロファイバークロスは、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維です。天然繊維よりはるかに目が細かく、拭きムラができにくいのできれいに仕上がります」(尾崎さん)
窓ガラスのお掃除はこの手順で
道具が揃ったら、次の順番で掃除をしましょう。
(1)アルカリ電解水をつけたタオルで拭く
タオルにアルカリ電解水を噴霧し、タオル全体に染み込ませます。手に収まりやすいサイズにタオルを畳み、上の角から「コの字型」に拭いていきます。側面まできたら拭いた部分が1/3程度重なるように真下にずらし、真横に拭いて「コの字」を描き続けます。拭いた面が汚れたら、裏返してきれいな面で拭きます。
(2)スクイージーで水を切る
上の角にスクイージーをあて、下に滑らせて水を切っていきます。1列分の水を切ったら、スクイージーの端についた水滴をタオルで拭き取ります。その後、2列目の水切りをします。開始する位置は、5cmほど1列目に重ねた位置です。
(3)マイクロファイバークロスで仕上げる
窓ガラス全面をスクイージーで水切りしたら、上下左右に残った水滴をマイクロファイバークロスで拭き取って仕上げます。
あまり時間がない場合の時短ワザもあるようです。
「道具も時間もないときは、タオルを2枚用意してください。1枚を水で濡らして固く絞り、『コの字型』に窓を拭きます。もう1枚のタオルは乾拭き用です。小さく畳んだら、今度はクルクルと円を描くように残った水気を手早く拭き取ります。水拭きだけで終わらず、必ず乾拭きをするのが水洗いのときの鉄則です」(尾崎さん)
お掃除の順番とお掃除日和
窓ガラス掃除は室内側と外側があります。効率を上げるための方法はありますか。
「室内側より外側のほうにたくさんの汚れがついているので、外側を先にお掃除してください。そのほうが、きれいになった部分とそうでない部分がわかりやすくなります。
日時が選べるのであれば、晴れた日なら午前中か夕方頃、または曇りの日に行うとやり残しが少なくなります。日の光が強いと、光の反射で窓についた汚れが見えにくいからです。
大掃除であれば、網戸とサッシも一緒にお掃除しましょう。
網戸は室内側にセロテープなどで新聞紙を貼り付け、反対側から掃除機をかけましょう。これで大まかな砂やホコリは取れるので、あとは2枚の雑巾で網戸を挟んで拭き上げると、外さなくてもきれにできます。
サッシは土砂やホコリをしっかり落としましょう。角に溜まった汚れは、割り箸にキッチンペーパーを巻き付けたものに洗剤を染み込ませてこするときれいに取れます」(尾崎さん)
窓がきれいになると、心まで澄み切った気分になります。今年の年末はプロの時短テクニックを使って、窓ガラスをピカピカにしてみませんか。