漢方メーカー最大手のツムラが実施した2023年度「男女の更年期に関する実態調査」では、特に男性にその傾向が顕著なことが明らかになりました。
半数が更年期症状に対処せず
更年期症状に何か対処したことはあるかという質問に対し、対処したと答えた人は男性33.5%、女性41.0%で、男女ともに半数以上が何も対処していないことがわかりました。
対処したと答えた人に対して、その内容について聞いたところ、男性は「休息・睡眠時間を増やす」(49.3%)、「食事や運動などを工夫」(47.8%)、「病院を受診」(47.8%)の順となりました。女性は「病院を受診」(58.5%)が最多で、「サプリメントを摂取」(37.8%)、「休息・睡眠時間を増やす」(36.6%)と続きました。
「これくらい我慢できる」
対処していないと答えた人に対し、その理由を尋ねたところ、男女ともに「この程度であれば我慢できると思ったから」(男性47.8%、女性53%)がもっとも多い結果となりました。男性は「どのように調べればいいかわからないから」も34.3%と目立ちます。
さらに、対処法を調べた経験について聞いたところ、「調べたことがある」と回答したのは男性の52.0%、女性の71.0%と、男女で20ポイント近い差がついています。
これらの結果から、女性は対処法を調べる人が比較的多く、実際の行動にも移しているという傾向が見えてきます。
男性更年期に関する情報は不足気味?
対処法を調べた123人に、調べる上で難しかったことを聞くと「自分にあった対処法と確信がもてるほどの情報をみつけること」(男性59.6%、女性47.9%)、「症状が多岐にわたり調べ方が難しい」(男性48.1%、女性38.0%)となり、女性よりも男性の方が、更年期に関する情報を集めるのが難しいと感じていることがわかりました。
また、 男性の約3人に1人(34.6%)は「対処法の信ぴょう性を疑ってしまう」と答えています。女性の更年期については、専門家などによる情報発信が増えているのに対し、男性更年期については、情報の質や量がまだ足りていない現状があるのかもしれません。