知ってる?正しい「椅子の座り方」。腰痛・関節痛を防ぐためのポイントを紹介

デスクワークの人は、椅子の座り方に問題があると寒さとあわせて関節痛が悪化してしまうかもしれません。
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冬は寒さの影響で、膝や腰などの関節痛が気になる季節です。体を動かすことの少ない仕事の人やデスクワークの人は、椅子の座り方に問題があると寒さとあわせて関節痛が悪化してしまうかもしれません。

そこで、ヨコヤマバランス整体(鳥取県東伯郡湯梨浜町)の横山祥併院長に、正しい座り方とNGの座り方、関節痛を解消するストレッチを教えていただきました。

寒くなると関節痛が増える理由

寒くなると、どうして膝や腰などの関節が痛くなるのでしょうか。

「関節痛の原因としては、冬の寒さのせいで身体を動かさないために起こる筋肉の固まりが挙げられます。筋肉が柔軟性を失って固くなると、関節の動きに大きな影響が出るのです。

筋肉は同じ姿勢を長く続けた場合、特に長時間デスクワークを続けた場合などに固くなります。どうしても長時間座り続けて作業しなければならない人、テレワークやリモート会議などが続く人は、こまめに立ち上がる、時折トイレに立つ、軽い体操をするなどの方法で、同じ姿勢が続く状態を回避してください」(横山院長)

立ち上がるだけでも膝や腰が楽になるのでしょうか。

「その通りです。座るという行為は椎間板に圧力が加わる行為で、立っていればそれほど圧力はかかりません。これから机を購入する人は電動昇降式の机を購入して、時々立った状態でデスクワークをするといいかもしれません。これも腰痛を防ぐひとつのポイントです」(横山院長)

身体に負担をかけない正しい座り方

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どうしても座って仕事をしなければならない場合、身体に負担のない座り方というのはあるのでしょうか。

「骨盤を立てるのが椎間板に負担のかからない正しい座り方なので、椅子には深く座って坐骨を立ててください。また、足裏がしっかりと床について、膝の角度が90°ぐらいになるように椅子の高さを調整しましょう。

よく、背もたれを使わないほうがいいと言いますが、深く座って背もたれに背中があたる程度であれば、使っても大丈夫です」(横山院長)

骨盤を立てるというのは、具体的にはどういう姿勢なのでしょうか。

「椅子に深く座って体を左右に揺らすと、左右の坐骨が座面に当たるのがわかります。この坐骨を左右水平にして腰を上に伸ばすと、骨盤を立てた姿勢になります。これは立っているときに近い姿勢なので、比較的身体に負担の少ない座位といえます」(横山院長)

身体に負担がかかるNGの座り方

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逆に、避けなければならないNGの座り方とはどういう座り方でしょうか。

「先述したように、長時間の同じ姿勢は避けましょう。椅子に浅く座ったまま背もたれにもたれると、腰が曲がった体勢になるので避けなければなりません。

そんな姿勢で座っていると、脚を組みたくなるものです。脚を組めるということは正しい姿勢で座っていないということなので、その時点で座り方がおかしいと気づいて、深く座り直さなければなりません。

両足の裏はきちんと床に着けて(スリッパは履いていても可)、着かないときは台を置いてください。

前かがみになるのも、椎間板に負荷がかかるので、できるだけ避けた方が良いです」(横山院長)

冬は椅子の座面にクッションを敷きたくなりますが、これもNGなのでしょうか。

「身体が沈み込むようなフカフカのクッションでなければ大丈夫です。ただし、クッションの裏には滑り止めを付けて、知らないうちに身体が前へ滑り落ちないよう気をつける必要があります」(横山院長)

坐ってできる関節痛予防ストレッチ

頻繁に席を立つことができない場合、椅子の上でできる体操はないでしょうか。

「次の3つのストレッチを30分に1回程度行い、筋肉を伸ばしてあげるといいでしょう。

(1)
片足の膝を上げて両手で抱きかかえ、反対側の胸に引き付けると、上げた側のお尻の筋肉が伸びる。これを左右交互に行う。

(2)
片方の足首を反対側の足の膝の上に置き、上げた足の膝が浮かないように手で押さえる。その状態で上体を屈めてお辞儀をすると、上げた側のお尻の付け根あたりが伸びる。これを左右交互に行う。

(3)
片方の手を万歳のように上げて手のひらを天井に向け、もう片方の手で上げた手の手首をつかむ。つかんだ側へ引っ張ると、上げた側の脇の筋肉が伸びる。これを左右交互に行う。

30分に1回程度は席を離れて歩き回るか軽く体操をするといいのですが、席を離れられない人は座ったままこのようなストレッチを行ってください」(横山院長)

これからもっと寒くなると、筋肉が固まって膝や腰の関節が痛くなりがちです。そうならないために正しい座り方をして、時折関節痛予防ストレッチを行いましょう。

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