アメリカ・アラバマ州で、手錠をかけた容疑者にスタンガンを使用した警察官に対し、捜査が行われている。
この警察官は12月2日、24歳のマイカ・ワシントン容疑者を逮捕した際にスタンガンを使用した。
逮捕の様子を撮影した動画には、警察官が手錠をかけた状態のワシントン容疑者を警察車両のボンネットに前屈みに押し付け、背中にスタンガンを突きつける様子が映っている。
ワシントン容疑者が「武器を持っている」と伝えると、警察官は笑いながら同容疑者の銃を抜き取り、「これでもそう思う?」と挑発。
「どういうことですか」と尋ねたワシントン容疑者を、警察官は「黙れ」と一喝して、スタンガンでショックを与えている。
さらに、泣きながら『わかりました』と叫んだワシントン容疑者に対し、スタンガンを押し付けることをやめない。「もう一回やってほしいか?」「黙れ。お前はデカくて態度が悪い。余計な口を聞くな」と命じる様子も映っている。
アラバマ州リフォーム警察のリチャード・ブラック署長は12月4日、「動画を認識しており、逮捕に関連した全資料をアラバマ州捜査局に引き渡し、状況の徹底的な調査を要請している」と市長との共同声明で発表した。
捜査が終わるまで、警察官は休職するという。
ワシントン容疑者の恋人は「逮捕された時(ワシントン容疑者)は、ほかの2人とタイヤ交換中だった」と地元テレビ局WVTMに話している。
ピケンズ郡保安官事務所によると、ワシントン容疑者は公務執行妨害やマリファナ所持、麻薬密売、違法銃器所持など複数の容疑で逮捕されたが、5日に釈放された。
4日にはリフォーム市庁舎前で警察に対する抗議集会が開かれ、参加者が「ブラック・ライブズ・マター」などのメッセージを掲げた。
ワシントン容疑者の母トリスさんは、「若い息子を持つ黒人の母親たちは、こういった状況について事前に話し合っておくことが重要です。これ以上悪い状況にならなかったことを神に感謝します」とABCに述べている。
ハフポストUS版の記事を翻訳しました。