大人になるにつれ、増えていく「言っちゃいけない言葉」たち。心の箱にきつく封印したものは大切な財産でもある━。
8歳と6歳のお子さんを育てながら育児マンガを発表している「なりたりえ(@rienarita)」さん。
『これも、大切な財産。』というタイトル名を添えた、自身の体験に基づく育児マンガを11月22日にXで公開し、反響が広がっています。
「言っちゃいけない言葉」きつく封印する
「それは危ないからやめてっていったでしょ?!」
作者のなりたりえさんは以前、子供を叱っていた時、疲れていて、ついイライラしてしまったことがあるといいます。
子供の「ママがわるいんだよ」「もう、ママいやだ」という言葉にカチンときてしまいました。
「そんなこというなら出て…」
自分の言葉にハッとしました。
「私…今、『出ていきなさい』っていおうとした…」
「そんな言葉は絶対に言っちゃダメ!!」
後悔して「ごめんね」と伝えます。
こういう「言っちゃいけない言葉」を、なりたりえさんは心の「言っちゃいけない言葉箱」に入れます。
そして、その言葉たちを絶対に使わないように、きつくきつく封印します。
大人になるにつれ増えていく箱の中身。
子供だけではなく、いろんな人に対して、「この状況でこれは言ってはいけない」という言葉に気づき、封印してきました。
これは大切な財産でもあります。
なりたりえさんは、この漫画を描いた背景についてこのように話します。
「昔はつい思ったことを口にして、人を傷つけたり、逆に傷つくこともありました。でも、そういう経験を通して、最近は、自分の中で『言ってはいけない言葉』のボキャブラリーが増えてきたなぁ…と気づき、それって大切な財産だなと思い、漫画にしてみようと思いました」
ハフポスト日本版は、なりたりえさんに取材し、どのように子どもと向き合っているのかなど聞きました。一問一答は以下の通りです。
ーー疲れていたり、忙しかったりすると、普段そこまで怒らないことにでも、イライラしてしまうことがあると思います。漫画にあるように、強い言葉で怒りそうになったとき、どのように子供と向き合っていますか?
子育てをしていて、イライラしてしまった時や疲れた時など、つい強い言葉を言ってしまったこともあります。その時に、とても激しく後悔しました。 強い言葉がでそうな時は、その強い後悔を思い出し、一呼吸置くようにしています。 そして、漫画に書いたように、「絶対この言葉は使わない」と封印したものは、使わないようにしています。
ーー「ごめんね」とお互いが言えることは本当に良い関係だと思います。子どもは怒られて拗ねてしまうということも多いかと思いますが、どのように仲直りをしていますか?
漫画のように、怒りすぎてしまったな…と反省したときや、自分にも良くないところがあった時は、素直に謝るようにしています。 また、叱った後は抱きしめたり、大好きだよと伝えたり、必ず愛情を伝えるようにしています。
ーー「言っちゃいけない言葉」は年齢を重ねるにつれ増えていくと思います。しかし、言いたくなくても不意に出てしまうこともあるかと思います。封印してもつい出てきてしまう言葉たちを、どのように閉まってますか?
きつく封印していても、人間だから、不意に出てきてしまうこともあるかもしれません。でも、「絶対言わない!」と封印しておくことで予防になると思うし、そうやって意識する気持ちが大事なんだと思います。
ーー漫画には1500件を超える「いいね!」が付くなど反響が寄せられていますが、どのように感じていらっしゃいますか?
描くときは、共感してもらえるかな?とドキドキしてたんですが、たくさんの方に読んで頂けて、共感や、あたたかいご意見ももらえて、とても嬉しかったです。 これからも、読んだ方が共感したり、あたたかい気持ちになれるような漫画をかいていきたいです。