アメリカのバーモント州バーリントンで11月25日夜、20歳のパレスチナ系男性3人が銃撃を受けた。ヘイトクライム(差別による犯罪)である可能性が高いと見られている。
バーリントン警察によると、銃撃を受けた3人は、サンクスギビング(感謝祭)を祝うために街にいた。すると、白人の男が路上で3人に近づき、4発を発射、歩いてその場から離れたという。
警察は容疑者の動機は不明としている。
NBCニュースによると、3人は地元の病院に搬送され、2人は集中治療室におり、1人の容態は安定しているという。
人権団体のアメリカ・アラブ反差別委員会(ADC)は翌朝、X(旧Twitter)で、「3人の被害者がアラブ人であったことが動機だと信じる理由がある」とする声明を出した。
バーリントン警察のジョン・ムラッド署長は声明で、「この事件が差別を動機とした犯罪であろうと疑わない人はいないだろう」と述べる一方、「何も知らない無関係な人々の発言に基づいて結論を出すことは避けるように」と呼びかけている。
アメリカ・アラブ反差別委員会のナショナル・エグゼクティブ・ディレクターのAbed Ayoub氏は、「被害者の完全な回復を祈り、家族を支援する」と話し、「情報を考慮すれば、差別がこの銃撃事件の動機となったことは明らかであり、そう捜査を進めるよう法的機関に求める。私たちが経験している反アラブ、反パレスチナ感情の高まりは前例のないものであり、これは差別による憎しみが暴力に転じた一例である」と述べた。
バーモント州のフィル・スコット知事はこの事件を「悲劇」と呼び、以下のように述べた。
「バーモント州民が団結し、コミュニティの癒しを助け、この事件がさらなる憎しみや分裂を煽ることのないよう強く求める」
「私たちはこの困難な時代に団結しなければならない。それが、この暴力に歯止めをかける唯一の方法なのです」
ハフポストUS版の記事を翻訳・編集しました。