ある1機の航空機が、南極大陸への着陸に成功した──。
その機体は、ノルウェーに本社を置く格安航空会社『ノース・アトランティック・エアウェイズ』が運航したボーイング787ドリームライナーだった。
南極には舗装された滑走路がないため、着陸に際しても技術が必要とされ、容易ではないという。難しいミッションを達成した航空会社は、喜びのコメントを寄せている。
舗装された滑走路がない南極に着陸
同社の発表によると、南極に着陸したのはN0787便。ノルウェー極地研究所やその他の国々の科学者を含む45人の乗客を乗せ、南極探検に不可欠となる12トンの重要な研究機器も輸送したという。この機体での南極大陸への着陸は初だったという。
11月13日にノルウェーの首都オスロを出発したドリームライナーは、南アフリカのケープタウンに立ち寄った後、南極大陸に向かった。
南極には従来の舗装された滑走路はないという。そのため、大陸にあるトロル飛行場にある長さ3000m・幅60mの「青い氷の滑走路」に着陸したという。
同社の公式Xに投稿された写真を見ると、確かに航空機は氷の上に駐機しているように見える。
公式Xでは「私たちにとって歴史的な瞬間です✈️B787ドリームライナーが南極に着陸しました!我々にとって非常に特別なマイルストーンとなる歴史の一片になれることを非常に光栄に思います。重要な飛行を私たちに託してくれたノルウェー極地研究所に心からの感謝の意を表します」などとコメント。
ノルウェー極地研究所所長のカミラ・ブレッケさんは「南極における全体的なCO2の排出量と環境負荷の削減に貢献できる」と環境面の利益に言及。
「このような大型航空機の着陸により、トロルでの物流に全く新しい可能性が開かれ、南極におけるノルウェーの研究の強化にも貢献するだろう」と続けた。
迫力がマジですごいぞ...圧巻の南極着陸
同社の公式YouTubeでは航空機が着陸する様子をおさめた動画を公開している。
40秒ほどの映像だが、遠くから1機の航空機が着陸を試みる。整備された滑走路ではなく、もちろん見えるのはひたすらに氷の大陸だ。
航空機が近づいてくる。いよいよ航空機の車輪が氷に接触すると、その氷を巻き上げ、轟音をあげながらしばらく滑走した。巻き上げた氷は煙のようになっていた。この後、無事に着陸は成功した。