11月21日に東京ドームで行われた「高校野球女子選抜 vs イチロー選抜」で、イチローさんが三球三振に抑えられた相手投手に対して「僕は三振が少ない選手なんです」と称賛を送った。
イチローさんが自身の引退後に結成したアマチュア野球チーム「KOBE CHIBEN」と「高校野球女子選抜」の対戦は3回目。「女子高校野球選抜強化プログラム」の一環で毎年開いている。
イチローさんを抑えた堂前さん「一生の思い出」
当該のシーンは7回裏。この回からマウンドに上がった岡山学芸館高校の堂前凌那さんは、ノーアウト一塁の場面でイチローさんと対峙した。1球目は見逃しストライク、2球目はファウルと追い込むと、3球目は外角ストライクを見逃して3球三振となった。
試合動画では、イチローさんの悔しげな表情が映った後、実況者が「イチローから三振を取りました」と伝えた。
堂前さんは試合後のインタビューで、イチローさんから三振を奪ったことについて聞かれると「すごい楽しみにしてたんで、絶対に打ち取ろうとは思ってたんですけど、まさか三振を取れるなんて思ってなかったんで、自分の中で一生の思い出になりました」と笑顔を見せた。
続いてインタビュアーから話をふられたイチローさんは、頭をかいて苦笑いしながら「嫌な予感はしてました」と一言。「僕、三振が少ない選手なんですよ、もともと。しかも3球三振だからね、誇っていいと思いますよ」と、堂前さんの投球を称賛した。メジャーリーグのレジェンドを引き合いに「僕の感覚では、(ロジャー・)クレメンスよりも打ちづらかったです」と褒めちぎった。
将来の夢は、奈良県の高校に女子硬式野球部を創部することだという堂前さん。「イチローさんを打ち取れたっていう自信を持って、強い気持ちで真っ直ぐ勝負で頑張っていきたいと思います」と、今後の野球人生への意気込みも語った。