「男性だからこそ抱える悩みや葛藤」は、尿もれケアの現状にも。国際男性デーを機にユニ・チャームが解決策を提案

「男性が自他共に身体を『雑』に扱い、ケアするという概念が浮上しなかった」。大妻女子大の田中俊之先生が解説した、男性の尿もれケアがこれまで浸透しなかったわけ。

11月19日の国際男性デーを前に、ユニ・チャームが「男性用尿もれケア市場の最新動向と商品体験会」を開催した。

同社は、軽度の尿もれに対処するための吸水シートを、女性向け「チャームナップ」と、すべての人に向けた「ライフリー」の2つのブランドから販売している。

尿もれトラブルは男女共に起こりうる。同社の調査で20代以上の男性2人に1人が尿トラブルを経験していることがわかっているが、男性向けケア商品があることは、まだあまり知られていないのが現状だという。

そのため、尿もれを自覚している人で、ケア用品を使っている割合は、女性に比べ男性は4分の1程度となっている(同社調査)。

男性用の尿もれケア市場は、同社製品が発売された2014年から7.5倍に拡大しているという。今後、認知が広がることにより、さらなる市場拡大を見込んでいおり、壁を壊し、年齢に関係なく、誰でも尿もれケア用品を気軽に使える社会を目指したい」と同社の伊藤賢さんは話す。

ユニ・チャームでの尿もれケア製品の歴史。女性用で市場に参入してから17年後、2014年に男性用商品が誕生することになった。
ユニ・チャーム資料より
ユニ・チャームでの尿もれケア製品の歴史。女性用で市場に参入してから17年後、2014年に男性用商品が誕生することになった。

発表会では、男性は尿道の構造上、病気などの原因はなくても日常的に尿もれが発生することを泌尿器科医の鈴木康之さん(東京都リハビリテーション病院・副院長)が解説。

続いて、大妻女子大准教授の田中俊之さん(男性学)が登壇した。多くの人が不快に感じているにも関わらず、なぜ尿もれのケア用品が男性にこれまで浸透してこなかったのか。

田中さんは「男性が男性だからこそ抱えてしまう悩みや葛藤がある」という男性学の視点から、以下の3つの背景があるのではと指摘した。

1、男性が自他共に身体を「雑」に扱い、ケアするという概念が浮上しなかったこと

2、尿もれを含む男性の性器に関して、不真面目にしか語られてこなかったこと

3、尿もれ対策は女性がするものという偏見があること

田中さんは「国際男性デーを通じて、男性も、もっと自分の身体に気を使っていい。セルフケアをしっかりやっていくんだというメッセージを伝えることはとても重要。わかりやすい商品が出てきて、自分の身体を大切にするきっかけとして男性が受け止めることは非常に意義があると感じます」と話した。

同社は国際男性デーに合わせて11月21日から、手に取りやすいパッケージ、お試しサイズの『ライフリー さわやか男性用快適シート』(10cc、5枚入り)を期間限定発売する。