地図大手のゼンリンがXで「ゆる募」と題して行った企画が話題になっている。
ゼンリンは、“地域差のありそうなもの”をSNSで募っては、日本地図に落とし込む企画をしている。今回は「ちくわぶ」をおでんに入れるかどうか、地域ごとの食文化を地図で示した。
始まりは、ちくわ・はんぺんなどで有名な食品メーカー「紀文食品」の公式X(@kibun_kitchen)の投稿だった。
「おでんにちくわぶって全国共通じゃないんです?」
ゼンリンは「ちくわぶの境界調査承ります」とコメント欄で宣言し、調査を開始。10月19日に『「ちくわぶ」をおでんに入れて食べる地域のかたリプにておしえて』とX上に投稿すると、22日までに1300件以上の回答が寄せられた。
その内容から、「ちくわぶ」は関東、特に南関東で圧倒的な支持を得ていることが判明。一方で、西日本を中心に「一度も見たことない」「“ちくわ”の方言かと思った」といった声が寄せられたという。
ゼンリンの担当者によると、他にも次のような声が寄せられたという。
「おでんは“ちくわぶ”がメイン!」(南関東)
「ちくわぶのないおでんはおでんじゃない!」(南関東)
「ねちょねちょしてる」(南関東以外の地域で食べたことのある人)
「思っていたのと違った」(南関東以外の地域で食べたことのある人)
ゼンリンの担当者は、「ちくわぶ」の地域性について「ほぼ関東のみのローカルフードだったのには大変衝撃でした」とハフポスト日本版に語る。
SNSでは「ちくわぶ」 を入れるか入れないかで盛り上がりを見せた。
完成したマップには「もうちょっと(ちくわぶを入れる地域が)広いかと思っていた」などのコメントがたくさん寄せられている。
ゼンリンの担当者は反響について「まだ『ちくわぶ』に出会ったことのない方には、ちくわとは違うものとご認識いただき、ぜひ1度食してみていただきたいです」と話している。
2022年12月には「給食牛乳マップ」の全国地図を作ったゼンリン。X上で「ゆる募」したこの企画は、6000件を超える回答が集まり話題になった。
マップ作成にかける思いを尋ねると、ゼンリン担当者は「地図を通じて、全国のみなさまとコミュニケーションをとることが当アカウント最大の目的」と前置きした上で、次のように話す。
「ちゃんと調査をするというよりも、リプライなどから回答を抽出して結果を地図に反映するというやりかたで今後もやっていくつもりです」
「給食牛乳のときもそうでしたが、『過去の体験』による多くの声が地図上で可視化され、それを見た誰かの『未来への体験(行って見たい、食べてみたい)』につながっていくシーンを何度も見てきました」
「ぜひみなさんの声でできた地図を活用して、お仕事仲間やご友人、ご家族などと盛り上がっていただければ幸いです」