11月5日は「津波防災の日」「世界津波の日」だ。
2011年3月11日の東日本大震災では、多くの人が犠牲となり、私たちは津波の威力と恐ろしさを思い知った。
この震災を受け、津波から国民の生命を守ることを目的に「津波対策の推進に関する法律」が制定され、11月5日が「津波防災の日」と決められた。
2015年の国連総会では、日本をはじめ142カ国が共同提案し、11月5日が「世界津波の日」に制定された。
津波試験で分かる威力と恐ろしさ
港湾空港技術研究所(神奈川県横須賀市)で2017年に実施された津波試験の動画がYouTubeで公開されている。津波の威力と恐ろしさが伝わってくる映像だ。
この試験を視察した朝日健太郎参院議員は自身のX(旧Twitter)に「ほんの小さい波でも陸地に当たると数メートルの高さに。津波を甘く見てはいけない」と投稿した。
「波の強さと重さと足の取られ方がすごい」
また、日本で2010年に公開された映画「TSUNAMI」で、宣伝スタッフの女性が港湾空港技術研究所を訪れ、津波の恐怖を体験する動画もYouTubeで公開されている。
体験した女性が「波の強さと重さと足の取られ方が全然、映像だけでは分からないくらいすごい」と話しているのが印象的だ。
「ここなら安心と思わずに更に高い場所へ」
一方、気象庁は、東日本大震災を体験した岩手県釜石市の鵜住居小学校の児童らの実話をアニメで描いた津波防災啓発ビデオ「津波からにげる」をYouTubeで公開している。
動画では「もしも子供たちが最初の場所にいたままだったとしたら津波に襲われていたでしょう」と指摘。「ここなら安心と思わずに更に高い場所へ向かって逃げ続けたことで多くの命が救われた」と津波避難の心構えを解説している。
大切な人を守るための情報を
内閣府「津波防災特設サイト」では、津波防災に関わる情報を公開している。
津波防災啓発に関する普及啓発ツール、津波防災に携わる専門家によるレクチャー、全国各地の訓練イベント情報をはじめ、津波から自分や周りの人を守るための情報が掲載されている。