知ってる?「QR」コードの意味。実は開発者は日本人だった

今や生活に浸透したQRコード。その言葉の意味、知っていますか?
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andresr via Getty Images
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コロナ禍以降、「非接触」を意識するようになった日常で特によく使われるようになったQRコード。でもその「QR」の意味を知っている人は多くはない。

最近、レストランでメニューにアクセスするためにQRコードを読み込んだとき、私も友人もその2つの文字が何の略か知らないことに気づいた。

他の人たちに聞いてみても同じ結果だった。

あなたは知っているだろうか...?

「QR」の意味は?

「QRはQuick Response(クイックレスポンス=即答・素早い反応)を意味します」

そう教えてくれたのは、ニューヘイブン大学のコンピュータサイエンスとデータサイエンスの准教授であるVahid Behzadan氏だ。

「QRコードは、1994年に日本の企業、デンソーウェーブ社のエンジニア、原昌宏氏によって開発されました。QRコードはもともと自動車の製造過程で部品を追跡するために開発されましたが、他の業界でもすぐに人気を博したのです」

この種の2次元バーコードはどの角度からでも読み取ることが可能で、簡単にスキャンでき、伝統的な線形バーコードよりも多くの情報を格納できる。そのためさまざまな状況で使用するのに理想的だとBehzadan氏は指摘する。

QRコードの普及

90年代に開発されたQRコードだが、広く認知されるようになったのはこの数年のこと。この広がりは、QRコードを簡単にスキャンできるカメラを備えたスマホの人気が高まり、企業もこの技術を採用してきているためとBehzadan氏は話す。

そしてもちろん、冒頭でも述べた、新型コロナの感染拡大の影響もある。

「新型コロナの感染拡大は、顧客が非接触で支払いやメニュー、その他のサービスにアクセスするため、QRコードの普及を引き起こしました。実際にモノの表面に触れることなくこれらの情報にアクセスできるからです」とBehzadan氏は説明する。

「パンデミックがなければ、QRコードがこの時点でこれほど普及していたかは分かりませんが、ビジネスと消費者の両方によるQRコードの利用を加速させたことは明らかです」

実際、2020年には多くの企業がQRコードを運用に組み込み、顧客をデジタル決済方法に誘導したり、物理的に表面に触れることなくレストランのメニューを提供したりするようになった。

「今後も情報提供やサービスへのアクセスのための人気の方法であり続ける可能性は高い」とBehzadan氏は話す。

また、QRコードの多用途性と洗練度が向上し、今では変動するバスのスケジュールや製品の価格などの動的なデータを格納できるようになったという。

「QRコードが進化し続けるにつれて、私たちの生活の中でさらに大きな役割を果たす可能性があります」とBehzadan氏は付け加える。

便利な反面、注意すべきこと

しかし、技術の進歩にはほぼ必ずと言っていいほどネガティブな面が伴う。QRコード詐欺は、進化する世界での不幸な新しい現実だ。

「サイバー犯罪者は、フィッシングサイトやマルウェアのダウンロードにつながる悪意のあるQRコードを作成することができます」とBehzadan氏。

「例えば、最近の詐欺では、サイバー犯罪者が配送会社を装い、QRコードを含むメッセージを送信しています。受信者がQRコードをスキャンすると、個人情報を盗むフィッシングウェブサイトにリダイレクトされます」

こうした詐欺の犠牲にならないためには、既知のソースからのQRコードのみをスキャンするようにし、怪しげなものは開かないこと。また、怪しいウェブサイトに誘導された場合、個人情報は入力しないことだ。

スキャンしたQRコードに問題がある場合に警告してくれるアプリをダウンロードすることもできる。スマホを最新の状態に保つことで、セキュリティ機能がマルウェアからデバイスを保護することができる。

Behzadan氏は、特に知らないソースからのQRコードをスキャンする際には警戒し注意することが重要だと言う。

「QRコードが安全かどうかわからない場合は、警戒してスキャンしない方が良いでしょう」

ハフポストUS版の記事を翻訳・編集・加筆しました。