東京大学は10月27日までに、2024年度の卒業予定者の就職活動をめぐり、自社の内々定と引き替えに、他社への就活の中止を強要するいわゆる「オワハラ」をなくすよう、企業に要請した。採用に携わる人事担当者などによる学生へのセクハラを防ぐための対策も求めた。
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東大は企業に対し、「必要な人材確保に熱心になるあまり、学生の職業の選択の自由を妨げる行為や、学生の意思に反して就職活動の終了を強要するようなハラスメント的な行為は厳に慎んでほしい」として、オワハラをしないよう釘を刺した。
具体的に、▽6月1日以降の採用選考時期に学生を長時間拘束するような選考会や行事などを実施する▽内々定と引き換えに大学や大学教員などから推薦状の提出を求める▽内定通知後に過度な課題を課したり、アルバイトや研修として学生を拘束したりする――といった対応をやめるよう注意喚起した。
セクハラをめぐっては、「就職をしたいという学生の弱みに付け込んだ性的な言動などにより、学生に不快な思いを与える行為などがないよう、人事担当者などへの適切な事前の指導などを行ってほしい」と求めた。
学業への配慮の必要性も強調。選考の日時が授業や試験と重複する場合には、学生からの求めに応じて日時を変更するよう要請した。
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東大は「秩序ある(就職)活動が大学における優れた人材の育成につながる」との見解を示している。
〈取材・文=金春喜 @chu_ni_kim / ハフポスト日本版〉